阿部外務大臣政務官によるブリカマ魚市場視察(平成20年度無償資金協力)

2013年8月12日、ガンビア訪問中の阿部外務大臣政務官は、西部行政地区ブリカマ市内にあるブリカマ魚市場を視察しました。ブリカマ魚市場は、我が国の平成20年度無償資金協力(6.3億円)によって建設され、2010年に使用が始まったものです。

阿部政務官が魚市場に到着すると、サネ西部行政地区知事、サネ・ブリカマ地区評議会長、バウセン同副会長、タンバ魚市場長、魚商の女性達、漁業・水産資源省職員等からの歓迎を受けました。その後、阿部政務官は、タンバ魚市場長から施設の説明を受け、場内を視察しました。

ブリカマ市は、国内人口の3割弱が居住する西部行政地区の中心であり、経済の発展した沿岸部と農業を主体とする内陸部を結ぶ交通の要衝となっているため、ブリカマ市場は広域小売市場として多くの人々に食料を提供しています。また内陸部からの移住者等による近隣地区の人口増により、安価な浮魚を主体とした鮮魚は特に需要があります。

魚市場建設前は、鮮魚販売は散在した露天で行われ、適切な鮮魚保蔵設備もなく、消費者に対して安定的かつ衛生的な環境で鮮魚を販売できない状況にありました。このような販売環境のため、鮮度は著しく低下し、荷捌き中に魚は損傷し、小売り段階で取扱量の10~15%が廃棄処分されるか、廉価で販売されていました。

この状況を打開するため、我が国は、魚市場の建設、冷蔵設備の整備を通じて、衛生的かつ効率的な鮮魚販売活動の実現を支援しました。ブリカマ魚市場が建設されたことで、魚商の女性達は港町で買い付けた魚を、魚市場内の冷凍庫に保存し、翌朝魚市場で販売できるようになりました。また、消費者も、安定的かつ衛生的な環境で鮮魚を購入できるようになりました。

視察後、タンバ魚市場長は阿部政務官に対し、「日本がブリカマ魚市場を建設してくれたことで、魚商の女性達の多くが収入を向上させ、子供の教育費も払えるようになり、日本の支援は非常に喜ばれています」と報告しました。

また、サネ西部行政地区知事は、ブリカマ魚市場の建設に対し深く感謝の意を表し、魚市場の適切な運営及び維持管理に引き続き努力していく決意を述べました。

 

 

 

 

 

 

写真1:魚市場の入り口にて。(左からサネ西部行政地区知事、深田大使、阿部政務官、サネ・ブリカマ地区評議会長)

 

 

 

 

 

 

 

写真2:魚市場内にて。タンバ魚市場長(右から2人目)から説明を受ける阿部政務官(右から4人目)