無償資金協力プロジェクト2件に関する交換公文

令和7年10月10日
  

  
 

1. 「セネガル日本職業訓練センター(CFPT-SJ)ジャムナージョ分校建設プロジェクト」(34億6400万円、約138億5600万CFAフラン)

労働人口の増加に伴い、セネガル政府は「セネガル2050」構想の優先分野の一つとして、職業訓練の質とアクセスの向上に取り組んでおり、特に2024年に生産が開始された石油・ガス分野を含む産業機械のメンテナンスや、再生可能エネルギー分野の技術者育成は喫緊の課題となっています。本プロジェクトは、セネガル日本職業訓練センター(CFPT-SJ)の分校を建設することで、これらの分野における人材育成に貢献します。

1984年に日本の援助によりダカールに設立されて以来、CFPT-SJは7,000人以上の卒業生を輩出し、西アフリカの職業訓練分野における代表的な教育機関となっています。本協力により、セネガルおよび近隣諸国の産業発展の基盤構築に貢献することが期待されています。昨年8月に開催された第9回アフリカ開発会議(TICAD9)において、日本は経済多角化のための人材育成の実施を表明しており、本協力により右を具体化するものです。

 

2. 「経済社会開発プログラム」(農業用機器(トラクター、脱穀機など)の供給)(2億4000万円、約9億6000万CFAフラン)

セネガルは、サハラ以南のアフリカで最も米を消費する国のひとつですが、生産量の約半分を占める南部地域では、農業の収穫高は低く、非効率的な手作業による農業と不適切な収穫後の処理・加工システムに起因する収穫後の損失が甚大であり、生産と収穫後の処理の両面における機械化と効率の向上が重要な課題となっています。

本プログラムは、日本製品を含む農業用機器(トラクター、脱穀機など)の供与を通じて、米生産と収穫後処理の機械化を促進し、日本が別のプロジェクトを通じて安全確保のための地雷除去活動を支援しているカザマンス南部地域における米の生産と加工の安定化に貢献するとともに、セネガルの食糧安全保障の向上と経済社会の発展にも貢献することが期待されています。TICAD9において、日本は食料安全保障の強化と持続可能な農業・林業・漁業の支援に取り組むことを表明しており、本協力もその具体化の一つです。