大使からのお便り(第13回)

令和元年12月16日
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皆様,今年も師走となりました。
いかがお過ごしでしょうか。

11月は,アフリカの平和と安全に関するダカール国際フォーラムが開催されました。まさにアフリカの平和実現のために議論する国際会議です。

セネガルとフランスの発案で始まりましたが,日本は最初から積極的に参画しています。今回は6回目で,毎回実施のために大規模な財政支援を行ってきました。

さらに,日本からハイレベルで参加して議論に加わっています。今回は中谷真一外務大臣政務官が参加しました。

オープニングセッションで,セネガル大統領,モーリタニア大統領,フランス首相と共に登壇して,平和分野における日本の対アフリカ政策 を紹介しました。

具体的には,TICAD7で安倍総理から発表された「アフリカの平和と安定に向けた新たなアプローチ」(NAPSA, New Approach for Peace and Stability in Africa)です。

NAPSAは,「紛争解決におけるアフリカのオーナーシップ」,及び,「アフリカの平和と安定を阻害する根本原因へのアプローチ」という二本柱からなります。AU等のアフリカ地域機関の取り組みを後押しし,アフリカ各国の能力構築支援や人材育成,若者の雇用促進支援等を進めていきます。

オープニングセッションで,サル大統領は,アフリカ主導の平和構築・平和維持活動の重要性と若者の失業等根本原因へのアプローチに対する国際社会の支援に言及しました。NAPSAはまさにこの2つの期待に正面から応えるものであり,参加したアフリカを中心とする政策関係者から高い評価を得ました。

日本の対アフリカ政策は,TICADでも明らかにしているように,(1)経済,(2)社会,(3)平和の三つの分野からなります。今回はその内,(3)平和のための政策を丁寧に説明することが出来ました。

また,中谷政務官はセネガル滞在中に,マッキー・サル大統領,アマドゥ・バ外務・在外セネガル人大臣とも会談を行い,二国間の話し合いを行いました。

その中で,2020年は,日本セネガル外交関係樹立60周年,海外協力隊セネガル派遣40周年であり,双方で記念事業を実施することを発表しました。

2019年も残すところ僅かですが,良い締めくくりになりますようお祈り申し上げます。