在セネガル日本大使館メールマガジン(2022年9月7日配信)
令和4年9月7日
皆さま
在セネガル日本大使館のメールマガジン2022年9月号を配信いたします。このメールマガジンは、在留届をご提出いただいた方、その他日・セネガル関係のためにご活動いただいている方々に配信しております。
【在セネガル日本大使館メールマガジン 2022/9/7 第4号】
◆ 目次 ◆
1 「伊澤修駐セネガル日本大使挨拶」
2 「大使館からのお知らせ」
3 「寄稿文」
4 「領事便り」
5 「政治・経済」
6 「広報・文化便り」
***********************
1 伊澤修駐セネガル日本大使挨拶
皆様今日は、大使の伊澤です。
8月に入り海の色が変わりましたね。2月着任時の頃の濁りが無くなり、エメラルドグリーンや藍色、紺碧と様々な色に輝きを変えます。海流の影響なのでしょうか?こんなにも海の色は変わるのですね。
8月末、TICAD8がチュニジアにおいて開催されました。岸田総理はオンラインでの参加となりましたが、林外務大臣が総理特別特使として現地入りし、また、多くの日本企業関係者が現地入りしました。
日セネガル関係では、TICAD本会合の直前に岸田総理とサル大統領との間で会談が行われ、共同議長としてTICADの成功に向けて協力していくこと、また二国間関係では、脱炭素に向けた二国間クレジット(JCM)の枠組みについて一致したことや新たな円借款の供与が伝えられる等更なる二国間関係の発展に向けて協力していくことが確認されました。
TICAD自体も共同議長のサル大統領の協力もあり成功裏に終了したと思います。成果等については外務省のホームページをご参照ください。
TICADは1993年から始まりました。本使は、当時外交官の駆け出しで、経済協力局で無償資金協力を担当していたのですが、大先輩達が今こそ日本はアフリカに目を向けるべきだと力説していたことを覚えています。何故アフリカ?と正直思いました。その頃は東西冷戦がようやく西側の勝利で終わった直後で新たな国際秩序を模索している時期でしたので、国際社会の中で誰もアフリカに目を向ける余裕がありませんでした。そのような中で極東の日本がアフリカ開発会議を構想したわけですから、当時の日本外交にとって大きな挑戦だったと思います。
その後30年、このTICADは定着し、日本のアフリカ外交の象徴となりました。セネガルでアフリカ諸国の大使と話をすると必ずTICADの話題になります。それは現在のTICADではありません。過去に行われたTICADに自分がいかに係わったかを懐かしく話してくれます。セネガルの大使になるアフリカ諸国の外交官は優秀な方々多く、これまでのキャリアの中で多くの方々がアフリカにとっても重要なTICADに係わってこられています。そこで日本の外交官やビジネスマン達と働いたことが貴重な経験、懐かしい思い出になっているわけです。外交は突き詰めれば人と人との関係ですが、長年のTICADを通じて多くのアフリカ人が日本と接し、日本に対する好意的な思いを持つに至っていることを考えると、このTICADは本当に日本外交の財産と言えるでしょう。このような会議を冷戦直後の時代に構想された外務省の先輩方の慧眼に敬意を表します。
最後に、先日JOCVの隊員2名が大使館に来られました。コロナ禍により一時中断していた協力隊がいよいよ戻ってきます。若い皆様の活躍を期待します。
2 大使館からのお知らせ
○2022年9月、10月の休館日のお知らせ
9月15日(木) マガル
9月23日(金) 秋分の日
10月10日(月) モハメッド誕生日翌月曜日
3 寄稿 ~阪田貴幸 三菱商事ダカール駐在事務所長(次期日本人会会長)~
大使館メールマガジン2022年9月号への寄稿の依頼を頂きましたので、私自身の紹介、三菱商事のセネガルでの活動、また今期会長を務めさせて頂く予定の日本人会についてご紹介させて頂きます。
私は2019年の3月にセネガルに着任し、現在約3年半が経過したところです。学生時代にカンボジアの地雷問題に取組むNGO活動に参加したことがきっかけで、世界の開発途上国に興味を持ち、アジアやアフリカの開発途上国で幅広くビジネスを行う三菱商事に入社しました。その後、全社地域戦略部門、フランスでの語学研修、金属資源のトレーディング事業に従事し、シンガポールでの駐在も経験しました。そうした中、学生時代から携わりたいと考えていたアフリカへの想いが捨て切れず、思い切ってアフリカへの異動希望を会社に伝えたところ、希望が叶い、セネガルへの駐在が決まりました。セネガルへはシンガポールからの横異動となったため、生活環境から取り組むビジネスまで全てが余りに異なったため、最初は苦労したのを思い出します。しかし、セネガルでの生活も3年を超えた今となっては、家族と共に多少不便ではあるものの刺激に満ちたセネガル生活を楽しんでおります。
私の所属する三菱商事は、セネガルに1987年に駐在事務所を設置し、実に35年もの間、様々な活動を行ってきました。歴史的にはODA無償資金協力の各種プロジェクトや、化学品などのトレーディングなどを行ってきましたが、昨今では総合商社のビジネスモデルの変遷と共に、事業投資先を通じた事業、事業投資先との協業も増えてきました。セネガルにおいては、Olam(小麦の製粉事業)、Calik Enerji(大型発電所建設)、BBOXX(無電化地域でのSolar Home System販売事業)といった三菱商事の事業投資先が各種事業を行っています。中でも、現在注力しているのがトルコのCalik Enerji社とセネガルの石油公社Petrosenと協業して進める「メタノール・アンモニア尿素肥料プラントプロジェクト」です。このプロジェクトでは、セネガルで生産される天然ガスを原料として、工業製品の基礎となるメタノール、また農業生産性向上に欠かせないアンモニア尿素肥料の製造を予定しています。先月チュニジアで開催されたTICAD8においても、上記2社と共にMOUを締結し、現在フィージビリティスタディ(実現可能性調査)を実施しています。同プロジェクトでは、自国で生産される天然ガスに付加価値を加えたメタノールやアンモニア尿素肥料が、セネガルの農業・工業面での産業振興、雇用創出、人材育成に大きく寄与すると考えています。私自身にとっても、学生時代からの「ビジネスを通じて開発途上国の経済発展に貢献したい」という想いを具現化するプロジェクトとして、やりがいを持って取り組んでいます。
最後に、今期会長を務めさせて頂く予定の日本人会についてご紹介させて下さい。7月7日に大使館からのメールでもご案内させて頂きました通り、セネガル日本人会は、在留邦人の皆様の親睦と情報交換を目的として長らく運営されてきましたが、新型コロナウイルス流行を受け、この2年ほどは活動を自粛していました。昨今の新型コロナウイルスの落ち着いた感染状況と「Withコロナ」の生活にも慣れてきたことを鑑みて、今期から日本人会の活動を再開したいと考えています。具体的には、9月~10月に総会、12月には忘年会、来年4月~5月には運動会を予定しています。私もコロナ前の運動会に参加したことがありますが、100名近くが参加し、大人から子供まで親睦を深められたとても楽しい会でした。日本人会に参加を希望される方、日本人会に関する問い合わせなど、お気軽に以下の連絡先までご連絡下さい。日本人会、今年から再び盛り上げていきましょう!
セネガル日本人会代表アドレス:Nihonjinkai.SN@gmail.com
4 領事便り
<出国前検査証明(PCR検査)の見直しについて>
○これまで、日本に帰国・入国する全ての方は、出国前72時間前に新型コロナPCR検査を受け、陰性証明を取得することが求められていましたが、9月7日午前0時(日本時間)から、有効なワクチンを3回目接種済みであることの証明書(以下、「ワクチン接種証明書」という)を保持している場合は、出国前72時間以内のPCR検査証明の提出が不要になります。
※有効なワクチンについては下記URLをご確認ください
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/border_vaccine.html
○有効なワクチン接種証明書を保持していない場合は、引き続き出国前72時間前に行った新型コロナPCR検査の陰性証明が必要です。
https://www.mhlw.go.jp/content/000909641.pdf
<セネガルの感染症危険情報レベルの引き下げ>
○8月24日、セネガルに対する新型コロナウイルスにかかる感染症危険情報が、レベル3(渡航中止勧告)からレベル2(不要不急の渡航は止めてください)に引き下げられました
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_109.html#ad-image-0
<マリ国境地域への旅行は避けてください>
○現在、隣国マリではイスラム過激派組織によるテロが頻発しております。これを受け、外務省はマリのほぼ全土を危険レベル最高度のレベル4(退避勧告、渡航中止勧告)に指定しました。(アフガニスタン、ウクライナと同等)
セネガルのマリ国境地域は危険レベル2(不要不急の渡航は止めて下さい)ですが、セネガル国内でも過激主義に傾倒する人物の存在が確認されているところ、今後テロ等が発生する可能性は排除できません。同地への旅行は可能な限り避けるようお願いします。
5 政治・経済
○TICAD8
8月27日及び28日、チュニジアにおいて、第8回アフリカアフリカ開発会議(TICAD8)が開催されました。TICAD8にはアフリカ48か国から20名の首脳級が参加したほか、AU議連、国際機関、民間企業、市民社会が参加しました。
AU議長国であるセネガルのサル大統領は、日本の岸田総理大臣(オンライン参加)・林外務大臣(総理特使として対面参加)、チュニジアのサイード大統領と共にTICAD8の共同議長を務め、全体会合における円滑な議論の実施に貢献したほか、野口英世アフリカ賞や日・アフリカ・ビジネスフォーラムにも出席して挨拶を行うなど、TICAD8の成功において重要な役割を果たしました。
岸田総理からは、日本は、アフリカと「共に成長するパートナー」でありたい、「成長と分配の好循環」を通じ、アフリカ自身が目指す強靱なアフリカを実現していくと述べた上で、「人」に注目した日本らしいアプローチの下、「人への投資」、「成長の質」を重視し、今後3年間で官民総額300億ドル規模の資金を投入し、(1)グリーン投資、(2)投資促進、(3)開発金融、(4)保健・公衆衛生、(5)人材育成、(6)地域の安定化、(7)食料安全保障分野での取組を行っていく旨表明しました。
全体会合1(経済)では、岸田総理から、新型コロナやウクライナ情勢を受け、深刻な影響を受けるアフリカの経済・社会に対し、民間投資の促進、公正で透明な開発金融の確保、グリーン経済の促進、食料安全保障の強化を通じ、強靱なアフリカ経済の実現に向け、貢献していく旨を発表。不公正・不透明な開発金融により、アフリカの開発が妨げられてはならないとの認識を一にしました。
全体会合2(社会)では、岸田総理から、アフリカの成長を堅実なものとする上でも、質の高い生活環境を整えることが必須であり、保健、教育、環境に重点的に取り組んでいく旨発表。新型コロナ等の感染症対策や気候変動など、人類共通の課題に対して、国際社会が連帯して立ち向かう必要性を改めてアフリカ諸国と共有しました。
全体会合3(平和と安定)では、岸田総理から、司法・行政分野の制度構築・ガバナンス強化を通じた法の支配の推進や、憲法秩序への回復・民主主義の定着に向けたアフリカ自身の取組を力強く後押しする考えを発表。行政サービス改善に向けた取組を含むコミュニティ基盤強化への貢献も表明しました。
閉会式では「TICAD8チュニス宣言」が採択されました。
また、TICAD8と一緒に開催された日・アフリカ・ビジネスフォーラムにおいては、複数の日本企業がセネガル政府・機関その他セネガル在住企業等との間で、今後のプロジェクト実施に向けたMOUを署名しました。具体的には、(1)三菱商事がセネガル石油公社(PETROSEN)及びトルコのチャルック・エナジー社との間でアンモニア(肥料)・メタノール併産プラント建設に関するFS調査の実施に係るMOU、(2)シュークルキューブ・ジャポンがサンジャラ市及び国民教育省との間で太陽光発電とICTを使ったサンジャラ市未電化地域のデジタル教育の実施に係るMOU、(3)豊田通商がセネガル政府、KAI SENEGAL及びCFAO Senegalとの間でセネガル運輸セクターの発展に係るMOU、(4)ワープスペースがツミキ・ジャポンとの間で人工衛星によるデータの地上への高速伝送技術と発電・通信アンテナを組み合わせた農業インフラの開発に関する協力に係るMOUをそれぞれ署名しました。
(参考)
・TICAD8概要:https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100387002.pdf
・TICAD8チュニス宣言
英文概要:https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100386992.pdf
和文概要:https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100386991.pdf
英文:https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100386626.pdf
仏訳:https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100387683.pdf
和文仮訳:https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100386627.pdf
・外務省TICAD8結果概要:
https://www.mofa.go.jp/mofaj/afr/af2/page24_001517.html
・TICAD8特設ホームページ:
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/ticad/ticad8/index.html
・日・アフリカ・ビジネスフォーラムにおいて署名されたMOU一覧:
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100386243.pdf
○日・セネガル首脳テレビ会談(8月27日)
8月27日、TICAD8のマージンにおいて、岸田総理とサル・セネガル大統領(AU議長)とのテレビ会談が行われました。
両首脳は、水産・教育を含む幅広い分野での協力の進展、教育セクター開発支援のための円借款供与の方針、脱炭素に向けた二国間クレジット制度(JCM)の協力覚書の署名、日本からの民間投資等について意見交換し、TICAD8の成果を踏まえて両国関係の一層の発展に取り組んでいくことで一致しました。また、岸田総理からは、ロシアによるウクライナ侵略に国際社会で協調して対応していくことの重要性、アフリカの食料安全保障の強化への日本の貢献について取り上げたほか、開発金融の透明性・公正性の重要性を説き、双方が共に協力していくことを確認しました。このほか、核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応、安保理改革を含む国連全体の機能強化といった地域・国際社会の諸課題、NPT体制の維持・強化等についても取り上げられ、二国間での連携を確認しました。
会談の詳細はこちらをご参照ください:
https://www.mofa.go.jp/mofaj/af/af1/sn/page1_001277.html
○林外務大臣によるコレイア・エ・シルヴァ・カーボベルデ首相表敬
8月27日、TICAD8のマージンにおいて林外務大臣(総理特使)は、コレイア・エ・シルヴァ・カーボベルデ首相を表敬しました。
コレイア・エ・シルヴァ首相からは日本からカーボベルデへの広範な支援への謝意表明があり、双方は、水産業、農業、再生エネルギー等の分野を含め両国関係の一層の発展に取り組んでいくことで一致しました。また、林大臣から、ロシアによるウクライナ侵略に国際社会で協調して対応していくことの重要性、アフリカの食料安全保障の強化への日本の貢献について取り上げ、コレイア・エ・シルヴァ首相からは、多くのアフリカ諸国が影響を受けており、日本からの支援に感謝すると述べました。林大臣は、また、開発金融の透明性・公正性の重要性を説き、双方が共に協力していくことを確認しました。このほか、核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応、安保理改革を含む国連全体の機能強化といった地域・国際社会の諸課題、NPT体制の維持・強化等についても取り上げられ、二国間での連携を確認しました。
会談の詳細はこちらをご参照ください:
https://www.mofa.go.jp/mofaj/af/af1/cv/page1_001283.html
○日・セネガル間の二国間クレジット制度の構築に関する協力覚書の署名
8月25日、ダカールにおいて、伊澤大使とカリム環境・持続可能な開発大臣との間で、二国間クレジット制度(JCM:Joint Crediting Mechanism)の構築に関する協力覚書の署名が行われました。
日本は、セネガルとのJCMを通じて、セネガルにおける温室効果ガスの排出削減等に協力することにより、両国の国が決定する貢献(NDC)の達成に貢献していくとともに、世界の脱炭素化に向けて取り組んでいきます。
(参考1)協力覚書(英文):https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100385554.pdf
協力覚書(和文仮訳):https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100385555.pdf
(参考2)二国間クレジット制度(JCM)
二国間クレジット制度は、途上国等への優れた脱炭素技術等の普及や対策実施を通じ、実現した温室効果ガス排出削減・吸収への我が国の貢献を定量的に評価するとともに、日本のNDCの達成に活用する仕組み。これまでモンゴル、バングラデシュ、エチオピア、ケニア、モルディブ、ベトナム、ラオス、インドネシア、コスタリカ、パラオ、カンボジア、メキシコ、サウジアラビア、チリ、ミャンマー、タイ、及びフィリピンの17か国であり、セネガルは18か国目。
○海外協力隊(ボランティア)の活動再開
8月30日、伊澤大使は、新型コロナによる退避後、セネガルに再赴任した海外協力隊員2名(武本隊員、徳里隊員)の表敬を受け、再赴任を歓迎しました。武本隊員は体育、徳里隊員は幼児教育の分野でそれぞれ活動予定です。今後、順次海外協力隊員がセネガルの各地に派遣され、セネガルの持続可能な開発のみならず、日・セネガルの相互理解の促進に貢献していくことが期待されます。
○令和4年度外務大臣表彰(コル・セック国務大臣)
8月4日、日本の外務省は令和4年度外務大臣表彰受賞者(177個人、41団体)を決定し、セネガルのアワ・マリー・コル・セック国務大臣(採取産業透明性イニシアティブ(EITI)セネガル国家委員長、野口英世アフリカ賞選考委員、元保健・社会活動大臣)が受賞しました。
外務大臣表彰は、多くの方々が国際関係の様々な分野で活躍し、我が国と諸外国との友好親善関係の増進に多大な貢献をしている中で、特に顕著な功績のあった個人および団体について、その功績を称えるとともに、その活動に対する一層の理解と支持を国民各層にお願いすることを目的としています。
コル・セック国務大臣は、セネガルにおいて二度にわたり保健大臣を務め、大使館やJICAと緊密に連携し、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の促進や母子保健医療の改善等、日本の開発協力の実施促進を通じて日・セネガル関係の発展に寄与してきました。また、2008年の野口英世アフリカ賞の創設当時から4度にわたり選考委員を務め、保健医療分野における日・アフリカ関係の発展に貢献してきました。さらに、保健医療や感染症対策に関連する主要な国際機関の要職を歴任し、アフリカ地域全体における感染症対策に大きく貢献しています。
こうした日本とセネガルとの相互理解の促進への多大な貢献を讃え、このたび、同国務大臣への外務大臣表彰の受賞が決定されました。当館による外務大臣表彰伝達式は追って行われる予定です。
○当館が所掌する4か国(セネガル、カーボベルデ、ガンビア、ギニアビサウ)の政治経済関連の一般情報は、翌月上旬に当館のHP新着情報欄に「在セネガル大使館月例報告」として掲載しておりますので、ご関心のある方はそちらをご参照ください。
(参考)2022年7月の月例報告:https://www.sn.emb-japan.go.jp/files/100382454.pdf
6 広報・文化便り
○大使の対談シリーズ(第1回:國井GHIT Fund代表)
伊澤大使が、日・セネガル関係のために様々な分野で尽力されている方々と対談し、今後の更なる関係強化に向けた意見交換を行います。第1回はグローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)の國井CEOと、「科学技術及び医療分野での日本とセネガルとの協力関係の強化」をテーマに対談を行いました。
対談の模様はこちらからご参照ください:
https://drive.google.com/file/d/1TL55zXHhSYqaOAgAE1yr9wwBTyUkX7ef/view
○日本語学習者(CESAG及びISM日本語クラブ)との意見交換(2022年8月23・25日)
伊澤大使は、経営・企業・組織高等研究所(CESAG)及び高等経営学院(ISM)の日本語クラブの関係者と共に、日本語学習について意見交換を行いました。日本語クラブメンバーからは、日本語に興味をもったきっかけ(大半はアニメや漫画だが、将棋等意外なものもあり)、日本語の勉強方法(やはりアニメの視聴が人気)、日本語能力を伸ばそうとするインセンティブになるもの(日本語スピーチコンテストの開催)等について言及があり、大使館として、彼らの日本語学習を後押しすべく、これからも意見交換を続けていく所存です。
意見交換の模様:
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=pfbid0xjxRRUE3KtkFDj2FxuQjYB7qNjZ25yt3z1gaJgitnxk9BQA4iSQ2Do7DhSdRMi4dl&id=100078921276471
○当館では、日本関連行事に関する情報を随時募集しております。皆様ご自身が実施される日本関連行事のほか、知り合いの方のご活動等についての情報を( mailmagazine-sn@dk.mofa.go.jp )までお知らせください。毎月末までに原稿をいただければ翌月のメールマガジンに掲載することができます。当館HPやSNSへの掲載は随時行います。
○当館のSNSアカウントは以下のとおりです。日・セネガル関係強化のため、是非ご関心のある投稿のRTやシェア等、皆さまのご協力をお願いいたします。
TW:https://twitter.com/JapanEmbSenegal
FB:https://www.facebook.com/profile.php?id=100078921276471
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[在セネガル日本大使館メールマガジン]
○本メールマガジンに関するご意見・ご要望は以下のメールアドレスあてに送信してください。新規配信登録のご希望もこちらまでお寄せください。
( mailmagazine-sn@dk.mofa.go.jp )
○参考ホームページ
首相官邸ホームページ ( www.kantei.go.jp )
外務省ホームページ ( www.mofa.go.jp/mofaj/ )
当館ホームページ
(https://www.sn.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html )
当館Twitter ( https://twitter.com/JapanEmbSenegal )
当館Facebook
( https://www.facebook.com/profile.php?id=100078921276471 )
○発行:在セネガル日本大使館
Ambassade du Japon au Senegal
Boulevard Martin Luther King, Dakar, Senegal (B.P. 3140)
TEL :(+221)33.849.55.00
FAX :(+221) 33.849.55.55
在セネガル日本大使館のメールマガジン2022年9月号を配信いたします。このメールマガジンは、在留届をご提出いただいた方、その他日・セネガル関係のためにご活動いただいている方々に配信しております。
【在セネガル日本大使館メールマガジン 2022/9/7 第4号】
◆ 目次 ◆
1 「伊澤修駐セネガル日本大使挨拶」
2 「大使館からのお知らせ」
3 「寄稿文」
4 「領事便り」
5 「政治・経済」
6 「広報・文化便り」
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1 伊澤修駐セネガル日本大使挨拶
皆様今日は、大使の伊澤です。
8月に入り海の色が変わりましたね。2月着任時の頃の濁りが無くなり、エメラルドグリーンや藍色、紺碧と様々な色に輝きを変えます。海流の影響なのでしょうか?こんなにも海の色は変わるのですね。
8月末、TICAD8がチュニジアにおいて開催されました。岸田総理はオンラインでの参加となりましたが、林外務大臣が総理特別特使として現地入りし、また、多くの日本企業関係者が現地入りしました。
日セネガル関係では、TICAD本会合の直前に岸田総理とサル大統領との間で会談が行われ、共同議長としてTICADの成功に向けて協力していくこと、また二国間関係では、脱炭素に向けた二国間クレジット(JCM)の枠組みについて一致したことや新たな円借款の供与が伝えられる等更なる二国間関係の発展に向けて協力していくことが確認されました。
TICAD自体も共同議長のサル大統領の協力もあり成功裏に終了したと思います。成果等については外務省のホームページをご参照ください。
TICADは1993年から始まりました。本使は、当時外交官の駆け出しで、経済協力局で無償資金協力を担当していたのですが、大先輩達が今こそ日本はアフリカに目を向けるべきだと力説していたことを覚えています。何故アフリカ?と正直思いました。その頃は東西冷戦がようやく西側の勝利で終わった直後で新たな国際秩序を模索している時期でしたので、国際社会の中で誰もアフリカに目を向ける余裕がありませんでした。そのような中で極東の日本がアフリカ開発会議を構想したわけですから、当時の日本外交にとって大きな挑戦だったと思います。
その後30年、このTICADは定着し、日本のアフリカ外交の象徴となりました。セネガルでアフリカ諸国の大使と話をすると必ずTICADの話題になります。それは現在のTICADではありません。過去に行われたTICADに自分がいかに係わったかを懐かしく話してくれます。セネガルの大使になるアフリカ諸国の外交官は優秀な方々多く、これまでのキャリアの中で多くの方々がアフリカにとっても重要なTICADに係わってこられています。そこで日本の外交官やビジネスマン達と働いたことが貴重な経験、懐かしい思い出になっているわけです。外交は突き詰めれば人と人との関係ですが、長年のTICADを通じて多くのアフリカ人が日本と接し、日本に対する好意的な思いを持つに至っていることを考えると、このTICADは本当に日本外交の財産と言えるでしょう。このような会議を冷戦直後の時代に構想された外務省の先輩方の慧眼に敬意を表します。
最後に、先日JOCVの隊員2名が大使館に来られました。コロナ禍により一時中断していた協力隊がいよいよ戻ってきます。若い皆様の活躍を期待します。
2 大使館からのお知らせ
○2022年9月、10月の休館日のお知らせ
9月15日(木) マガル
9月23日(金) 秋分の日
10月10日(月) モハメッド誕生日翌月曜日
3 寄稿 ~阪田貴幸 三菱商事ダカール駐在事務所長(次期日本人会会長)~
大使館メールマガジン2022年9月号への寄稿の依頼を頂きましたので、私自身の紹介、三菱商事のセネガルでの活動、また今期会長を務めさせて頂く予定の日本人会についてご紹介させて頂きます。
私は2019年の3月にセネガルに着任し、現在約3年半が経過したところです。学生時代にカンボジアの地雷問題に取組むNGO活動に参加したことがきっかけで、世界の開発途上国に興味を持ち、アジアやアフリカの開発途上国で幅広くビジネスを行う三菱商事に入社しました。その後、全社地域戦略部門、フランスでの語学研修、金属資源のトレーディング事業に従事し、シンガポールでの駐在も経験しました。そうした中、学生時代から携わりたいと考えていたアフリカへの想いが捨て切れず、思い切ってアフリカへの異動希望を会社に伝えたところ、希望が叶い、セネガルへの駐在が決まりました。セネガルへはシンガポールからの横異動となったため、生活環境から取り組むビジネスまで全てが余りに異なったため、最初は苦労したのを思い出します。しかし、セネガルでの生活も3年を超えた今となっては、家族と共に多少不便ではあるものの刺激に満ちたセネガル生活を楽しんでおります。
私の所属する三菱商事は、セネガルに1987年に駐在事務所を設置し、実に35年もの間、様々な活動を行ってきました。歴史的にはODA無償資金協力の各種プロジェクトや、化学品などのトレーディングなどを行ってきましたが、昨今では総合商社のビジネスモデルの変遷と共に、事業投資先を通じた事業、事業投資先との協業も増えてきました。セネガルにおいては、Olam(小麦の製粉事業)、Calik Enerji(大型発電所建設)、BBOXX(無電化地域でのSolar Home System販売事業)といった三菱商事の事業投資先が各種事業を行っています。中でも、現在注力しているのがトルコのCalik Enerji社とセネガルの石油公社Petrosenと協業して進める「メタノール・アンモニア尿素肥料プラントプロジェクト」です。このプロジェクトでは、セネガルで生産される天然ガスを原料として、工業製品の基礎となるメタノール、また農業生産性向上に欠かせないアンモニア尿素肥料の製造を予定しています。先月チュニジアで開催されたTICAD8においても、上記2社と共にMOUを締結し、現在フィージビリティスタディ(実現可能性調査)を実施しています。同プロジェクトでは、自国で生産される天然ガスに付加価値を加えたメタノールやアンモニア尿素肥料が、セネガルの農業・工業面での産業振興、雇用創出、人材育成に大きく寄与すると考えています。私自身にとっても、学生時代からの「ビジネスを通じて開発途上国の経済発展に貢献したい」という想いを具現化するプロジェクトとして、やりがいを持って取り組んでいます。
最後に、今期会長を務めさせて頂く予定の日本人会についてご紹介させて下さい。7月7日に大使館からのメールでもご案内させて頂きました通り、セネガル日本人会は、在留邦人の皆様の親睦と情報交換を目的として長らく運営されてきましたが、新型コロナウイルス流行を受け、この2年ほどは活動を自粛していました。昨今の新型コロナウイルスの落ち着いた感染状況と「Withコロナ」の生活にも慣れてきたことを鑑みて、今期から日本人会の活動を再開したいと考えています。具体的には、9月~10月に総会、12月には忘年会、来年4月~5月には運動会を予定しています。私もコロナ前の運動会に参加したことがありますが、100名近くが参加し、大人から子供まで親睦を深められたとても楽しい会でした。日本人会に参加を希望される方、日本人会に関する問い合わせなど、お気軽に以下の連絡先までご連絡下さい。日本人会、今年から再び盛り上げていきましょう!
セネガル日本人会代表アドレス:Nihonjinkai.SN@gmail.com
4 領事便り
<出国前検査証明(PCR検査)の見直しについて>
○これまで、日本に帰国・入国する全ての方は、出国前72時間前に新型コロナPCR検査を受け、陰性証明を取得することが求められていましたが、9月7日午前0時(日本時間)から、有効なワクチンを3回目接種済みであることの証明書(以下、「ワクチン接種証明書」という)を保持している場合は、出国前72時間以内のPCR検査証明の提出が不要になります。
※有効なワクチンについては下記URLをご確認ください
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/border_vaccine.html
○有効なワクチン接種証明書を保持していない場合は、引き続き出国前72時間前に行った新型コロナPCR検査の陰性証明が必要です。
https://www.mhlw.go.jp/content/000909641.pdf
<セネガルの感染症危険情報レベルの引き下げ>
○8月24日、セネガルに対する新型コロナウイルスにかかる感染症危険情報が、レベル3(渡航中止勧告)からレベル2(不要不急の渡航は止めてください)に引き下げられました
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_109.html#ad-image-0
<マリ国境地域への旅行は避けてください>
○現在、隣国マリではイスラム過激派組織によるテロが頻発しております。これを受け、外務省はマリのほぼ全土を危険レベル最高度のレベル4(退避勧告、渡航中止勧告)に指定しました。(アフガニスタン、ウクライナと同等)
セネガルのマリ国境地域は危険レベル2(不要不急の渡航は止めて下さい)ですが、セネガル国内でも過激主義に傾倒する人物の存在が確認されているところ、今後テロ等が発生する可能性は排除できません。同地への旅行は可能な限り避けるようお願いします。
5 政治・経済
○TICAD8
8月27日及び28日、チュニジアにおいて、第8回アフリカアフリカ開発会議(TICAD8)が開催されました。TICAD8にはアフリカ48か国から20名の首脳級が参加したほか、AU議連、国際機関、民間企業、市民社会が参加しました。
AU議長国であるセネガルのサル大統領は、日本の岸田総理大臣(オンライン参加)・林外務大臣(総理特使として対面参加)、チュニジアのサイード大統領と共にTICAD8の共同議長を務め、全体会合における円滑な議論の実施に貢献したほか、野口英世アフリカ賞や日・アフリカ・ビジネスフォーラムにも出席して挨拶を行うなど、TICAD8の成功において重要な役割を果たしました。
岸田総理からは、日本は、アフリカと「共に成長するパートナー」でありたい、「成長と分配の好循環」を通じ、アフリカ自身が目指す強靱なアフリカを実現していくと述べた上で、「人」に注目した日本らしいアプローチの下、「人への投資」、「成長の質」を重視し、今後3年間で官民総額300億ドル規模の資金を投入し、(1)グリーン投資、(2)投資促進、(3)開発金融、(4)保健・公衆衛生、(5)人材育成、(6)地域の安定化、(7)食料安全保障分野での取組を行っていく旨表明しました。
全体会合1(経済)では、岸田総理から、新型コロナやウクライナ情勢を受け、深刻な影響を受けるアフリカの経済・社会に対し、民間投資の促進、公正で透明な開発金融の確保、グリーン経済の促進、食料安全保障の強化を通じ、強靱なアフリカ経済の実現に向け、貢献していく旨を発表。不公正・不透明な開発金融により、アフリカの開発が妨げられてはならないとの認識を一にしました。
全体会合2(社会)では、岸田総理から、アフリカの成長を堅実なものとする上でも、質の高い生活環境を整えることが必須であり、保健、教育、環境に重点的に取り組んでいく旨発表。新型コロナ等の感染症対策や気候変動など、人類共通の課題に対して、国際社会が連帯して立ち向かう必要性を改めてアフリカ諸国と共有しました。
全体会合3(平和と安定)では、岸田総理から、司法・行政分野の制度構築・ガバナンス強化を通じた法の支配の推進や、憲法秩序への回復・民主主義の定着に向けたアフリカ自身の取組を力強く後押しする考えを発表。行政サービス改善に向けた取組を含むコミュニティ基盤強化への貢献も表明しました。
閉会式では「TICAD8チュニス宣言」が採択されました。
また、TICAD8と一緒に開催された日・アフリカ・ビジネスフォーラムにおいては、複数の日本企業がセネガル政府・機関その他セネガル在住企業等との間で、今後のプロジェクト実施に向けたMOUを署名しました。具体的には、(1)三菱商事がセネガル石油公社(PETROSEN)及びトルコのチャルック・エナジー社との間でアンモニア(肥料)・メタノール併産プラント建設に関するFS調査の実施に係るMOU、(2)シュークルキューブ・ジャポンがサンジャラ市及び国民教育省との間で太陽光発電とICTを使ったサンジャラ市未電化地域のデジタル教育の実施に係るMOU、(3)豊田通商がセネガル政府、KAI SENEGAL及びCFAO Senegalとの間でセネガル運輸セクターの発展に係るMOU、(4)ワープスペースがツミキ・ジャポンとの間で人工衛星によるデータの地上への高速伝送技術と発電・通信アンテナを組み合わせた農業インフラの開発に関する協力に係るMOUをそれぞれ署名しました。
(参考)
・TICAD8概要:https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100387002.pdf
・TICAD8チュニス宣言
英文概要:https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100386992.pdf
和文概要:https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100386991.pdf
英文:https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100386626.pdf
仏訳:https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100387683.pdf
和文仮訳:https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100386627.pdf
・外務省TICAD8結果概要:
https://www.mofa.go.jp/mofaj/afr/af2/page24_001517.html
・TICAD8特設ホームページ:
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/ticad/ticad8/index.html
・日・アフリカ・ビジネスフォーラムにおいて署名されたMOU一覧:
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100386243.pdf
○日・セネガル首脳テレビ会談(8月27日)
8月27日、TICAD8のマージンにおいて、岸田総理とサル・セネガル大統領(AU議長)とのテレビ会談が行われました。
両首脳は、水産・教育を含む幅広い分野での協力の進展、教育セクター開発支援のための円借款供与の方針、脱炭素に向けた二国間クレジット制度(JCM)の協力覚書の署名、日本からの民間投資等について意見交換し、TICAD8の成果を踏まえて両国関係の一層の発展に取り組んでいくことで一致しました。また、岸田総理からは、ロシアによるウクライナ侵略に国際社会で協調して対応していくことの重要性、アフリカの食料安全保障の強化への日本の貢献について取り上げたほか、開発金融の透明性・公正性の重要性を説き、双方が共に協力していくことを確認しました。このほか、核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応、安保理改革を含む国連全体の機能強化といった地域・国際社会の諸課題、NPT体制の維持・強化等についても取り上げられ、二国間での連携を確認しました。
会談の詳細はこちらをご参照ください:
https://www.mofa.go.jp/mofaj/af/af1/sn/page1_001277.html
○林外務大臣によるコレイア・エ・シルヴァ・カーボベルデ首相表敬
8月27日、TICAD8のマージンにおいて林外務大臣(総理特使)は、コレイア・エ・シルヴァ・カーボベルデ首相を表敬しました。
コレイア・エ・シルヴァ首相からは日本からカーボベルデへの広範な支援への謝意表明があり、双方は、水産業、農業、再生エネルギー等の分野を含め両国関係の一層の発展に取り組んでいくことで一致しました。また、林大臣から、ロシアによるウクライナ侵略に国際社会で協調して対応していくことの重要性、アフリカの食料安全保障の強化への日本の貢献について取り上げ、コレイア・エ・シルヴァ首相からは、多くのアフリカ諸国が影響を受けており、日本からの支援に感謝すると述べました。林大臣は、また、開発金融の透明性・公正性の重要性を説き、双方が共に協力していくことを確認しました。このほか、核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応、安保理改革を含む国連全体の機能強化といった地域・国際社会の諸課題、NPT体制の維持・強化等についても取り上げられ、二国間での連携を確認しました。
会談の詳細はこちらをご参照ください:
https://www.mofa.go.jp/mofaj/af/af1/cv/page1_001283.html
○日・セネガル間の二国間クレジット制度の構築に関する協力覚書の署名
8月25日、ダカールにおいて、伊澤大使とカリム環境・持続可能な開発大臣との間で、二国間クレジット制度(JCM:Joint Crediting Mechanism)の構築に関する協力覚書の署名が行われました。
日本は、セネガルとのJCMを通じて、セネガルにおける温室効果ガスの排出削減等に協力することにより、両国の国が決定する貢献(NDC)の達成に貢献していくとともに、世界の脱炭素化に向けて取り組んでいきます。
(参考1)協力覚書(英文):https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100385554.pdf
協力覚書(和文仮訳):https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100385555.pdf
(参考2)二国間クレジット制度(JCM)
二国間クレジット制度は、途上国等への優れた脱炭素技術等の普及や対策実施を通じ、実現した温室効果ガス排出削減・吸収への我が国の貢献を定量的に評価するとともに、日本のNDCの達成に活用する仕組み。これまでモンゴル、バングラデシュ、エチオピア、ケニア、モルディブ、ベトナム、ラオス、インドネシア、コスタリカ、パラオ、カンボジア、メキシコ、サウジアラビア、チリ、ミャンマー、タイ、及びフィリピンの17か国であり、セネガルは18か国目。
○海外協力隊(ボランティア)の活動再開
8月30日、伊澤大使は、新型コロナによる退避後、セネガルに再赴任した海外協力隊員2名(武本隊員、徳里隊員)の表敬を受け、再赴任を歓迎しました。武本隊員は体育、徳里隊員は幼児教育の分野でそれぞれ活動予定です。今後、順次海外協力隊員がセネガルの各地に派遣され、セネガルの持続可能な開発のみならず、日・セネガルの相互理解の促進に貢献していくことが期待されます。
○令和4年度外務大臣表彰(コル・セック国務大臣)
8月4日、日本の外務省は令和4年度外務大臣表彰受賞者(177個人、41団体)を決定し、セネガルのアワ・マリー・コル・セック国務大臣(採取産業透明性イニシアティブ(EITI)セネガル国家委員長、野口英世アフリカ賞選考委員、元保健・社会活動大臣)が受賞しました。
外務大臣表彰は、多くの方々が国際関係の様々な分野で活躍し、我が国と諸外国との友好親善関係の増進に多大な貢献をしている中で、特に顕著な功績のあった個人および団体について、その功績を称えるとともに、その活動に対する一層の理解と支持を国民各層にお願いすることを目的としています。
コル・セック国務大臣は、セネガルにおいて二度にわたり保健大臣を務め、大使館やJICAと緊密に連携し、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の促進や母子保健医療の改善等、日本の開発協力の実施促進を通じて日・セネガル関係の発展に寄与してきました。また、2008年の野口英世アフリカ賞の創設当時から4度にわたり選考委員を務め、保健医療分野における日・アフリカ関係の発展に貢献してきました。さらに、保健医療や感染症対策に関連する主要な国際機関の要職を歴任し、アフリカ地域全体における感染症対策に大きく貢献しています。
こうした日本とセネガルとの相互理解の促進への多大な貢献を讃え、このたび、同国務大臣への外務大臣表彰の受賞が決定されました。当館による外務大臣表彰伝達式は追って行われる予定です。
○当館が所掌する4か国(セネガル、カーボベルデ、ガンビア、ギニアビサウ)の政治経済関連の一般情報は、翌月上旬に当館のHP新着情報欄に「在セネガル大使館月例報告」として掲載しておりますので、ご関心のある方はそちらをご参照ください。
(参考)2022年7月の月例報告:https://www.sn.emb-japan.go.jp/files/100382454.pdf
6 広報・文化便り
○大使の対談シリーズ(第1回:國井GHIT Fund代表)
伊澤大使が、日・セネガル関係のために様々な分野で尽力されている方々と対談し、今後の更なる関係強化に向けた意見交換を行います。第1回はグローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)の國井CEOと、「科学技術及び医療分野での日本とセネガルとの協力関係の強化」をテーマに対談を行いました。
対談の模様はこちらからご参照ください:
https://drive.google.com/file/d/1TL55zXHhSYqaOAgAE1yr9wwBTyUkX7ef/view
○日本語学習者(CESAG及びISM日本語クラブ)との意見交換(2022年8月23・25日)
伊澤大使は、経営・企業・組織高等研究所(CESAG)及び高等経営学院(ISM)の日本語クラブの関係者と共に、日本語学習について意見交換を行いました。日本語クラブメンバーからは、日本語に興味をもったきっかけ(大半はアニメや漫画だが、将棋等意外なものもあり)、日本語の勉強方法(やはりアニメの視聴が人気)、日本語能力を伸ばそうとするインセンティブになるもの(日本語スピーチコンテストの開催)等について言及があり、大使館として、彼らの日本語学習を後押しすべく、これからも意見交換を続けていく所存です。
意見交換の模様:
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=pfbid0xjxRRUE3KtkFDj2FxuQjYB7qNjZ25yt3z1gaJgitnxk9BQA4iSQ2Do7DhSdRMi4dl&id=100078921276471
○当館では、日本関連行事に関する情報を随時募集しております。皆様ご自身が実施される日本関連行事のほか、知り合いの方のご活動等についての情報を( mailmagazine-sn@dk.mofa.go.jp )までお知らせください。毎月末までに原稿をいただければ翌月のメールマガジンに掲載することができます。当館HPやSNSへの掲載は随時行います。
○当館のSNSアカウントは以下のとおりです。日・セネガル関係強化のため、是非ご関心のある投稿のRTやシェア等、皆さまのご協力をお願いいたします。
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[在セネガル日本大使館メールマガジン]
○本メールマガジンに関するご意見・ご要望は以下のメールアドレスあてに送信してください。新規配信登録のご希望もこちらまでお寄せください。
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○参考ホームページ
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○発行:在セネガル日本大使館
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