メールマガジン2024年3月号
令和6年3月7日
【在セネガル日本大使館メールマガジン 2024/3/7 第22号】
◆ 目次 ◆
1 「伊澤修駐セネガル日本大使挨拶」
2 「大使館からのお知らせ」
3 「寄稿文」
4 「領事便り」
5 「政治・経済」
6 「広報・文化便り」
***********************
1 伊澤修駐セネガル日本大使挨拶
ここ数日改善が見られるようですが、年末頃から砂塵による大気汚染が続いています。昨年と比べて大気の汚染状態がひどく期間も長く続いたため、2月は屋外での活動に大きな制約を受けました。皆様におかれても大気汚染のせいで体調を崩された方がいるのではないでしょうか。大使館のホームページの「大気汚染情報」(https://www.sn.emb-japan.go.jp/files/100629649.pdf)を通じて最新の情報を入手できますので、是非ご利用ください。
懸案の大統領選挙につきましては、6日、サル大統領は憲法評議会の3月5日の判断を踏まえて3月24日に実施すると発表しました。選挙の日程については、大統領選挙の選挙戦がスタートする前日(2月3日)にサル大統領が選挙の延期を発表し、国民に反発が起こる中、その後憲法評議会が選挙を12月まで延期する法律を違憲とし、混迷を極めましたが、ようやく実施に向けて動き出しそうです。本7日午前の時点では、第2回投票等選挙日程の詳細や新政権誕生の時期の見通りは不明ですが、近々明らかになると思います。これまでの政治的混乱について、日本政府はセネガル国民が自ら解決すべき事態として静かに状況を見守って来ましたが、今回の決定を受けて、選挙が民主的、包摂的、平和裏に実施されることを期待しています。
本使の個人的な見解ですが、大統領の決定を司法機関である憲法評議会が違憲決定を下し、大統領に選挙日程の再考を求め、大統領が右を踏まえて新たな選挙日程を決定したという一連の事実は、セネガルにおける「法の支配」の顕現を世界に示すことになり、セネガルのみならずアフリカの民主主義と「法の支配」の歴史において極めて重要な意義を持つ出来事になったと思います。
5日には公邸において第36回俳句コンクールの表彰式を行いました。日本大使館が主催する俳句コンクールは45年の歴史があり、俳句という日本の代表的な文芸がセネガルにおいて受け入れられ、根付いていることは大変結構なことだと思います。今回も400に近い作品がセネガルや国外から応募がありましたが、興味深いことに受賞者の半分がダカール大学の理科系の学生でした。文系、理系を問わず、日本文化に関心を持っている学生が少なからずいることに深い感銘を受けました。
既に領事メール等でお知らせしていますが、日本政府は、カザマンス地方への危険情報を改訂し危険度を引き下げました。カザマンス地方が安定してきた状況を踏まえての措置です。残置地雷がある可能性のあるガンビアやギニアビサウとの国境地帯を除いて、カザマンスへの渡航情報はダカールと同じ扱いになります。乾燥しているセネガル北部中部と異なり、カザマンスには水と緑が豊かにあり、ダカールとは全く違った風景を楽しめます。皆様も機会があったら是非訪れてみてください。
本使は着任して2年が経ちました。着任以来日本とセネガルとの関係の強化のために試行錯誤で動いてきましたが、この2年大過なく大使として務めることができました。3年目に入りますのでこれまで培った経験や人脈を最大限活用して両国関係の強化のために更に邁進して参ります。皆様の参考までに本年予定されているセネガルでのイベントを「歳時記」として当館ホームページで載せていますのでお時間ある時にでもご覧ください。
2 大使館からのお知らせ
○2024年3月、4月の休館日のお知らせ
3月の祝日による休館日はなし。
4月4日 独立記念日
4月10日 ラマダン明け祭日(変更の可能性あり)
3 寄稿 ~鎌田のどか~
セネガルとの出会い、私の活動
セネガル生活において、しつこい物売りの人に対して煩わしく感じたり、嫌悪感を抱きストレスを感じる事があるのではないでしょうか。
そんな時は親指を立てて「イイね」のポーズをして頷いてみてください。
さらに「ナイス」や「セボン」と言いながら頷いてみてください。
大抵の物売りの人々は、買う気がないことを察し去っていくと思います。
日本人にとっては、むしろこのアクションは、購入意欲を表しているかのように感じ取れますが、なぜかこの国ではそうではありません。
同様にタリベと呼ばれる物乞いの子供達に対しても、頷くというアクションをすることで、この人からは貰えないなと察してもらえます。
無視をしたり、聞こえないふりをするのは、逆効果であり、いつまでもどこまでも付いて来させてしまうという結果になります。
私とセネガルの出会いは2005年です。
セネガルのサバールダンスを学ぶために2週間程ダカールを訪れました。その時にダンスを教えてくれた人が、後にYoussouNdourの専属ダンサーとなり、現在は国立舞踊団のディレクターを務めているPape Moussa Sonko先生です。
その後日本にて、サバールダンスのグループを結成し活動をしていましたが、
4度目にセネガルを訪れた際に、セネガル人から言われた「君の実力ならセネガルでやっていけるよ」というリップサービスをうっかり信じ、2013年からセネガルへ活動の場を移しました。
そんな思い込みが功を奏し、同年セネガル最大のダンスコンテスト「Oscar des vacances 2013」にて最優秀ダンサー賞を受賞させていただきました。
2016年までは、毎週末、結婚式や命名式やパーティーに呼ばれ、繁忙期には一晩に4ヵ所を巡り踊るような日々でした。コンサートのバックダンサーや、テレビ番組の出演、政治家の応援パーティー、ダンス公演など、文字通りダンス漬けの日々でした。
また有名アーティスト達のミュージックビデオへの出演が、セネガルでの私の知名度を上げてくれました。現在まで出演した楽曲は15曲以上になります。
約三年、舞踊団にも所属し様々な場でパフォーマンスをし、ダンサーとして経験を積みました。仲間たちと切磋琢磨した日々は、かけがえのない思い出です。
その頃の様子にご興味のある方は、以下のリンクからご視聴ください。
読売テレビ グッと地球便
https://youtu.be/bA45XePyCrE?si=gWfM-uVe7uBng3wp
今思えば、言葉も大してできない私を、周りのみんなはよく面倒見てくれたなぁと感謝の気持ちでいっぱいです。セネガルの言語、文化、慣習、ノリも、この時期に叩き込まれたと思います。
また日本人の方々とふれ合う機会は、異文化に疲れたときのオアシスであり、たくさんの在留邦人の方々に大変お世話になってきました。
その後妊娠出産育児を通し、以前のようにダンス活動ができなくなっていく中でも、カフェトゥーバのテレビCMへ起用していただき、演技という新たな表現を経験したり、オンラインでダンスレッスンを始めたりと、ダンスや表現から完全に離れることはありませんでした。
その頃に開設したTikTokは、ありがたい事に現在30万人までフォロワーが拡がり、新たな表現発信の場を与えてくれました。 (現在セネガル国内ではTikTokは規制されていますが、大半の人がVPN接続を利用し日常的に利用しています) また、そこからSNSコンサルタントのお仕事をいただいたり、提供動画の依頼をいただいたりと、SNSの発信が新たな可能性に繋がりました。
そして昨年はBBCの取材を受け、今まで以上にたくさんの方々に自分を知ってもらえることができました。
以下のリンクはBBCの取材動画です。
https://www.facebook.com/bbcnewsafrique/videos/1050693589127002/
現在は、表舞台での活動は減りましたが、中学校や高校のお祭り、路上で行われる夜中のパーティーなどに呼ばれた際には、パフォーマンスしています。先日は天皇誕生日レセプションでもパフォーマンスをさせていただきました。
また近年、セネガルの方々にダンスを教える機会もあり、僭越ながらサバールダンスの指導をさせていただいています。またセネガルのインフルエンサー、ダンサーにダンス指導や振付を行っています。
昨年は日本植物燃料株式会社に所属し、京都精華大学の学生さんたちのフィールドワークサポートに携わり、今年度のアクティビティにサバールドラムの体験を盛り込む事ができたのは非常に嬉しい事でした。
ウォロフ語の翻訳も行っており、昨年は2本のドキュメンタリー番組の翻訳を担当しました。
ここまで読んでいただき、お察しの通り、昨今は活動が多岐に渡り、自分が何者なのか自己紹介に非常に迷うところです。
歴代の寄稿文執筆者の皆様のような信念や展望がなく、お恥ずかしいのですが、読んでくださっている皆様より少しセネガルに詳しい事は間違いないと思います。冒頭に述べたような、文化や慣習の違いが引き起こすストレスやコミュニケーションミス、人間関係のズレを防ぐようなお手伝いができたら、セネガルと日本の皆様に恩返しができるのでは思っております。
また近年セネガルの若者のサバール離れが進む中で、サバール文化に僅かながらでも貢献できることを模索しております。
最後に、毎週木曜日17時より、子供向けのサバールダンスレッスンをOuakamで行っています。太鼓の演奏に合わせて身体を動かし、セネガルの文化を感じてもらっています。6月にはゴレ島の音楽祭にみんなで出演予定ですので、ご興味ある方はぜひご参加ください。
またパフォーマンスなどのご依頼も承っております。ぜひお気軽にご連絡いただけましたら幸いです。
各種SNSのフォローもよろしくお願いいたします。
4 領事便り
○セネガルの危険情報の改訂
セネガルの危険情報が改訂され、カザマンス地方のカップスキリング市とジガンショール市の危険度が引き下げらました。詳細は以下のリンクをご覧ください。
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pchazardspecificinfo_2024T020.html#ad-image-0
○セネガルの大気汚染関連情報
セネガルでは、乾期にあたる11月から5月にかけハルマッタンが運ぶ砂塵等のため大気質が悪化します。これを受け、大気汚染に関する情報を更新しましたので、ご覧ください。セネガルの大気の状態をチェックできるウェブサイトへのリンクもきさいしておりますので、情報収集にお役立てください。
https://www.sn.emb-japan.go.jp/files/100629649.pdf
5 政治・経済
○大統領選挙の新日程:3月24日(日)
延期された大統領選挙の新日程に関して、サル大統領は、3月24日(日)に実施することを決定しました。
この決定までの経緯は次のとおりです。延期された大統領選挙について、2月26、27日に国民対話が実施され、そこでの選挙日程検討委員会は、6月2日に実施することを提案しました。しかし、この提案が憲法評議会により否認されたため、サル大統領は3月24日に実施することになりました。
○シンクタンク代表らとの意見交換
2月9日、伊澤大使は、当地訪問中の片岡早大教授とともに当地シンクタンク代表らとアフリカの成長戦略について意見交換をしました。
(当日の様子:https://www.sn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_01393.html)
○広瀬参事官によるTUMIQUIプロジェクトに関するMOU署名式典への出席
2月23日、広瀬参事官は、サンジャラ市庁舎で開催された、TUMIQUIがサンジャラ市内で進めるプロジェクトの第2フェーズに関する同社、セネガル国民教育省及びサンジャラ市の間のMOU署名式典に出席しました。
(当日の様子:https://www.sn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_01395.html)
○令和5年度対セネガル無償資金協力「カザマンス地方における女性の水産加工業従事者及びそのコミュニティの生活の質及び生計向上計画(FAO連携)」交換公文の署名と交換
2月27日、ダカール市内国際連合食糧農業機関(FAO)セネガル事務所にて伊澤修駐セネガル日本国大使及びグアントウ・ロベール・グエイ西アフリカ地域支所コーディネーター兼FAOセネガル事務所長との間で、「カザマンス地方における女性の水産加工業従事者及びそのコミュニティの生活の質及び生計向上計画(FAO連携)」(2.75億円)に関する署名と交換が行われました。
(当日の様子:https://www.sn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_01397.html)
○令和4年度対ガンビア無償資金協力「平和、安定及び安全の促進のための国境管理能力向上計画(IOM連携)」の起工式
2月29日、伊澤大使は、ガンビア・ファランフェンニで開催された令和4年度対ガンビア無償資金協力「平和、安定及び安全の促進のための国境管理能力向上計画(IOM連携)」の起工式に出席しました。
(当日の様子:https://www.sn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_01399.html)
○当館が所掌する4か国(セネガル、カーボベルデ、ガンビア、ギニアビサウ)の政治経済関連の一般情報は、毎月上旬に当館のHP「セネガル基礎情報」及び「新着情報」に「在セネガル大使館月例報告」として掲載しております。ご関心のある方は以下のリンクをご参照ください。
(参考)月例報告:https://www.sn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_01078.html
6 広報・文化便り
○ピアニスト・作曲家の平井元喜氏によるミニコンサートの開催
2月11日、ピアニスト・作曲家の平井元喜氏のダカール訪問の機会に、公邸でピアノのミニコンサートが開催されました。
(当日の様子:
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=pfbid0Ng6U6pJThduwA7N1frvvFfmA72tabSg3R8obJNDyMKp7zVNx9VBLpoNeX8iKpBTsl&id=100078921276471)
○「日本の技を有するアーティスト:職人技術と精神の向上」紹介イベントの開催
2月21日、当館は、日セネガルの文化交流促進のため、セネガルの文化関係者に対し、「日本の技を有するアーティスト:職人技術と精神の向上」紹介セネガルの文化関係者に対し、「日本の技を有するアーティスト:職人技術と精神の向上」紹介イベントを開催しました。
(当日の様子:
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=pfbid02ZWHDXkMGZU7eoaBkB436nNDRJ8ocV8xwAT3hQj1so6eWyVvKCM9pXBUGf7sQ8ej9l&id=100078921276471)
〇伊澤大使の空手大使杯への出席
3月2日、伊澤大使は空手日本国大使杯に出席し、スポーツを通じた日セネガル友好関係の更なる発展を祈願しました。
(当日の様子:
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=pfbid0DqFsW9FqGBG6S7eUioEpxUepACZApKKqM6q5TCCRmBfnCuYGm1UXqKXTN4DmDF3Vl&id=100078921276471)
○草の根・人間の安全保障無償資金協力「ピキン市ピキン第17小学校増改築計画」署名式
3月4日、伊澤大使は、クンバ・ガウロ氏と共に、草の根・人間の安全保障無償資金協力「ピキン市ピキン第17小学校増改築計画」にかかる資金贈与契約に署名しました。
(当日の様子:https://www.sn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_01403.html)
○第36回俳句コンクール授賞式の開催
3月5日、伊澤駐セネガル日本大使公邸において、第36回俳句コンクールの授賞式が開催されました。
俳句コンクールには、セネガルを含めたアフリカ、欧州、米州、アジアなどの国から約400作品の応募があり、審査員3名によってセネガルからの応募作品の中から入賞5作品、海外応募作品の中から特別賞3作品が選ばれました。
(当日の様子:https://www.sn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_01404.html)
○当館SNSでは、セネガルで開催されるイベントの告知や当館の活動報告を行っています。他にもたくさんのコンテンツがあるますので、ぜひ定期的にアクセスしてみてください。
TW:https://twitter.com/JapanEmbSenegal
FB:https://www.facebook.com/profile.php?id=100078921276471
Instagram:https://www.instagram.com/japanembsenegal/
○当館では、日本関連行事に関する情報を随時募集しております。皆様ご自身が実施される日本関連行事のほか、知り合いの方のご活動等についての情報を( mailmagazine-sn@dk.mofa.go.jp )までお知らせください。毎月末までに原稿をいただければ翌月のメールマガジンに掲載することができます。当館HPやSNSへの掲載は随時行います。
○当館のSNSアカウントは以下のとおりです。日・セネガル関係強化のため、是非ご関心のある投稿のRTやシェア等、皆さまのご協力をお願いいたします。
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[在セネガル日本大使館メールマガジン]
○本メールマガジンに関するご意見・ご要望は以下のメールアドレスあてに送信してください。新規配信登録のご希望もこちらまでお寄せください。
( mailmagazine-sn@dk.mofa.go.jp )
○参考ホームページ
首相官邸ホームページ ( www.kantei.go.jp )
外務省ホームページ ( www.mofa.go.jp/mofaj/ )
当館ホームページ ( https://www.sn.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html )
当館Twitter ( https://twitter.com/JapanEmbSenegal )
当館Facebook ( https://www.facebook.com/profile.php?id=100078921276471 )
○発行:在セネガル日本大使館
Ambassade du Japon au Senegal
Boulevard Martin Luther King, Dakar, Senegal (B.P. 3140)
TEL :(+221)33.849.55.00
FAX :(+221) 33.849.55.55
◆ 目次 ◆
1 「伊澤修駐セネガル日本大使挨拶」
2 「大使館からのお知らせ」
3 「寄稿文」
4 「領事便り」
5 「政治・経済」
6 「広報・文化便り」
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1 伊澤修駐セネガル日本大使挨拶
ここ数日改善が見られるようですが、年末頃から砂塵による大気汚染が続いています。昨年と比べて大気の汚染状態がひどく期間も長く続いたため、2月は屋外での活動に大きな制約を受けました。皆様におかれても大気汚染のせいで体調を崩された方がいるのではないでしょうか。大使館のホームページの「大気汚染情報」(https://www.sn.emb-japan.go.jp/files/100629649.pdf)を通じて最新の情報を入手できますので、是非ご利用ください。
懸案の大統領選挙につきましては、6日、サル大統領は憲法評議会の3月5日の判断を踏まえて3月24日に実施すると発表しました。選挙の日程については、大統領選挙の選挙戦がスタートする前日(2月3日)にサル大統領が選挙の延期を発表し、国民に反発が起こる中、その後憲法評議会が選挙を12月まで延期する法律を違憲とし、混迷を極めましたが、ようやく実施に向けて動き出しそうです。本7日午前の時点では、第2回投票等選挙日程の詳細や新政権誕生の時期の見通りは不明ですが、近々明らかになると思います。これまでの政治的混乱について、日本政府はセネガル国民が自ら解決すべき事態として静かに状況を見守って来ましたが、今回の決定を受けて、選挙が民主的、包摂的、平和裏に実施されることを期待しています。
本使の個人的な見解ですが、大統領の決定を司法機関である憲法評議会が違憲決定を下し、大統領に選挙日程の再考を求め、大統領が右を踏まえて新たな選挙日程を決定したという一連の事実は、セネガルにおける「法の支配」の顕現を世界に示すことになり、セネガルのみならずアフリカの民主主義と「法の支配」の歴史において極めて重要な意義を持つ出来事になったと思います。
5日には公邸において第36回俳句コンクールの表彰式を行いました。日本大使館が主催する俳句コンクールは45年の歴史があり、俳句という日本の代表的な文芸がセネガルにおいて受け入れられ、根付いていることは大変結構なことだと思います。今回も400に近い作品がセネガルや国外から応募がありましたが、興味深いことに受賞者の半分がダカール大学の理科系の学生でした。文系、理系を問わず、日本文化に関心を持っている学生が少なからずいることに深い感銘を受けました。
既に領事メール等でお知らせしていますが、日本政府は、カザマンス地方への危険情報を改訂し危険度を引き下げました。カザマンス地方が安定してきた状況を踏まえての措置です。残置地雷がある可能性のあるガンビアやギニアビサウとの国境地帯を除いて、カザマンスへの渡航情報はダカールと同じ扱いになります。乾燥しているセネガル北部中部と異なり、カザマンスには水と緑が豊かにあり、ダカールとは全く違った風景を楽しめます。皆様も機会があったら是非訪れてみてください。
本使は着任して2年が経ちました。着任以来日本とセネガルとの関係の強化のために試行錯誤で動いてきましたが、この2年大過なく大使として務めることができました。3年目に入りますのでこれまで培った経験や人脈を最大限活用して両国関係の強化のために更に邁進して参ります。皆様の参考までに本年予定されているセネガルでのイベントを「歳時記」として当館ホームページで載せていますのでお時間ある時にでもご覧ください。
2 大使館からのお知らせ
○2024年3月、4月の休館日のお知らせ
3月の祝日による休館日はなし。
4月4日 独立記念日
4月10日 ラマダン明け祭日(変更の可能性あり)
3 寄稿 ~鎌田のどか~
セネガルとの出会い、私の活動
セネガル生活において、しつこい物売りの人に対して煩わしく感じたり、嫌悪感を抱きストレスを感じる事があるのではないでしょうか。
そんな時は親指を立てて「イイね」のポーズをして頷いてみてください。
さらに「ナイス」や「セボン」と言いながら頷いてみてください。
大抵の物売りの人々は、買う気がないことを察し去っていくと思います。
日本人にとっては、むしろこのアクションは、購入意欲を表しているかのように感じ取れますが、なぜかこの国ではそうではありません。
同様にタリベと呼ばれる物乞いの子供達に対しても、頷くというアクションをすることで、この人からは貰えないなと察してもらえます。
無視をしたり、聞こえないふりをするのは、逆効果であり、いつまでもどこまでも付いて来させてしまうという結果になります。
私とセネガルの出会いは2005年です。
セネガルのサバールダンスを学ぶために2週間程ダカールを訪れました。その時にダンスを教えてくれた人が、後にYoussouNdourの専属ダンサーとなり、現在は国立舞踊団のディレクターを務めているPape Moussa Sonko先生です。
その後日本にて、サバールダンスのグループを結成し活動をしていましたが、
4度目にセネガルを訪れた際に、セネガル人から言われた「君の実力ならセネガルでやっていけるよ」というリップサービスをうっかり信じ、2013年からセネガルへ活動の場を移しました。
そんな思い込みが功を奏し、同年セネガル最大のダンスコンテスト「Oscar des vacances 2013」にて最優秀ダンサー賞を受賞させていただきました。
2016年までは、毎週末、結婚式や命名式やパーティーに呼ばれ、繁忙期には一晩に4ヵ所を巡り踊るような日々でした。コンサートのバックダンサーや、テレビ番組の出演、政治家の応援パーティー、ダンス公演など、文字通りダンス漬けの日々でした。
また有名アーティスト達のミュージックビデオへの出演が、セネガルでの私の知名度を上げてくれました。現在まで出演した楽曲は15曲以上になります。
約三年、舞踊団にも所属し様々な場でパフォーマンスをし、ダンサーとして経験を積みました。仲間たちと切磋琢磨した日々は、かけがえのない思い出です。
その頃の様子にご興味のある方は、以下のリンクからご視聴ください。
読売テレビ グッと地球便
https://youtu.be/bA45XePyCrE?si=gWfM-uVe7uBng3wp
今思えば、言葉も大してできない私を、周りのみんなはよく面倒見てくれたなぁと感謝の気持ちでいっぱいです。セネガルの言語、文化、慣習、ノリも、この時期に叩き込まれたと思います。
また日本人の方々とふれ合う機会は、異文化に疲れたときのオアシスであり、たくさんの在留邦人の方々に大変お世話になってきました。
その後妊娠出産育児を通し、以前のようにダンス活動ができなくなっていく中でも、カフェトゥーバのテレビCMへ起用していただき、演技という新たな表現を経験したり、オンラインでダンスレッスンを始めたりと、ダンスや表現から完全に離れることはありませんでした。
その頃に開設したTikTokは、ありがたい事に現在30万人までフォロワーが拡がり、新たな表現発信の場を与えてくれました。 (現在セネガル国内ではTikTokは規制されていますが、大半の人がVPN接続を利用し日常的に利用しています) また、そこからSNSコンサルタントのお仕事をいただいたり、提供動画の依頼をいただいたりと、SNSの発信が新たな可能性に繋がりました。
そして昨年はBBCの取材を受け、今まで以上にたくさんの方々に自分を知ってもらえることができました。
以下のリンクはBBCの取材動画です。
https://www.facebook.com/bbcnewsafrique/videos/1050693589127002/
現在は、表舞台での活動は減りましたが、中学校や高校のお祭り、路上で行われる夜中のパーティーなどに呼ばれた際には、パフォーマンスしています。先日は天皇誕生日レセプションでもパフォーマンスをさせていただきました。
また近年、セネガルの方々にダンスを教える機会もあり、僭越ながらサバールダンスの指導をさせていただいています。またセネガルのインフルエンサー、ダンサーにダンス指導や振付を行っています。
昨年は日本植物燃料株式会社に所属し、京都精華大学の学生さんたちのフィールドワークサポートに携わり、今年度のアクティビティにサバールドラムの体験を盛り込む事ができたのは非常に嬉しい事でした。
ウォロフ語の翻訳も行っており、昨年は2本のドキュメンタリー番組の翻訳を担当しました。
ここまで読んでいただき、お察しの通り、昨今は活動が多岐に渡り、自分が何者なのか自己紹介に非常に迷うところです。
歴代の寄稿文執筆者の皆様のような信念や展望がなく、お恥ずかしいのですが、読んでくださっている皆様より少しセネガルに詳しい事は間違いないと思います。冒頭に述べたような、文化や慣習の違いが引き起こすストレスやコミュニケーションミス、人間関係のズレを防ぐようなお手伝いができたら、セネガルと日本の皆様に恩返しができるのでは思っております。
また近年セネガルの若者のサバール離れが進む中で、サバール文化に僅かながらでも貢献できることを模索しております。
最後に、毎週木曜日17時より、子供向けのサバールダンスレッスンをOuakamで行っています。太鼓の演奏に合わせて身体を動かし、セネガルの文化を感じてもらっています。6月にはゴレ島の音楽祭にみんなで出演予定ですので、ご興味ある方はぜひご参加ください。
またパフォーマンスなどのご依頼も承っております。ぜひお気軽にご連絡いただけましたら幸いです。
各種SNSのフォローもよろしくお願いいたします。
4 領事便り
○セネガルの危険情報の改訂
セネガルの危険情報が改訂され、カザマンス地方のカップスキリング市とジガンショール市の危険度が引き下げらました。詳細は以下のリンクをご覧ください。
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pchazardspecificinfo_2024T020.html#ad-image-0
○セネガルの大気汚染関連情報
セネガルでは、乾期にあたる11月から5月にかけハルマッタンが運ぶ砂塵等のため大気質が悪化します。これを受け、大気汚染に関する情報を更新しましたので、ご覧ください。セネガルの大気の状態をチェックできるウェブサイトへのリンクもきさいしておりますので、情報収集にお役立てください。
https://www.sn.emb-japan.go.jp/files/100629649.pdf
5 政治・経済
○大統領選挙の新日程:3月24日(日)
延期された大統領選挙の新日程に関して、サル大統領は、3月24日(日)に実施することを決定しました。
この決定までの経緯は次のとおりです。延期された大統領選挙について、2月26、27日に国民対話が実施され、そこでの選挙日程検討委員会は、6月2日に実施することを提案しました。しかし、この提案が憲法評議会により否認されたため、サル大統領は3月24日に実施することになりました。
○シンクタンク代表らとの意見交換
2月9日、伊澤大使は、当地訪問中の片岡早大教授とともに当地シンクタンク代表らとアフリカの成長戦略について意見交換をしました。
(当日の様子:https://www.sn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_01393.html)
○広瀬参事官によるTUMIQUIプロジェクトに関するMOU署名式典への出席
2月23日、広瀬参事官は、サンジャラ市庁舎で開催された、TUMIQUIがサンジャラ市内で進めるプロジェクトの第2フェーズに関する同社、セネガル国民教育省及びサンジャラ市の間のMOU署名式典に出席しました。
(当日の様子:https://www.sn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_01395.html)
○令和5年度対セネガル無償資金協力「カザマンス地方における女性の水産加工業従事者及びそのコミュニティの生活の質及び生計向上計画(FAO連携)」交換公文の署名と交換
2月27日、ダカール市内国際連合食糧農業機関(FAO)セネガル事務所にて伊澤修駐セネガル日本国大使及びグアントウ・ロベール・グエイ西アフリカ地域支所コーディネーター兼FAOセネガル事務所長との間で、「カザマンス地方における女性の水産加工業従事者及びそのコミュニティの生活の質及び生計向上計画(FAO連携)」(2.75億円)に関する署名と交換が行われました。
(当日の様子:https://www.sn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_01397.html)
○令和4年度対ガンビア無償資金協力「平和、安定及び安全の促進のための国境管理能力向上計画(IOM連携)」の起工式
2月29日、伊澤大使は、ガンビア・ファランフェンニで開催された令和4年度対ガンビア無償資金協力「平和、安定及び安全の促進のための国境管理能力向上計画(IOM連携)」の起工式に出席しました。
(当日の様子:https://www.sn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_01399.html)
○当館が所掌する4か国(セネガル、カーボベルデ、ガンビア、ギニアビサウ)の政治経済関連の一般情報は、毎月上旬に当館のHP「セネガル基礎情報」及び「新着情報」に「在セネガル大使館月例報告」として掲載しております。ご関心のある方は以下のリンクをご参照ください。
(参考)月例報告:https://www.sn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_01078.html
6 広報・文化便り
○ピアニスト・作曲家の平井元喜氏によるミニコンサートの開催
2月11日、ピアニスト・作曲家の平井元喜氏のダカール訪問の機会に、公邸でピアノのミニコンサートが開催されました。
(当日の様子:
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=pfbid0Ng6U6pJThduwA7N1frvvFfmA72tabSg3R8obJNDyMKp7zVNx9VBLpoNeX8iKpBTsl&id=100078921276471)
○「日本の技を有するアーティスト:職人技術と精神の向上」紹介イベントの開催
2月21日、当館は、日セネガルの文化交流促進のため、セネガルの文化関係者に対し、「日本の技を有するアーティスト:職人技術と精神の向上」紹介セネガルの文化関係者に対し、「日本の技を有するアーティスト:職人技術と精神の向上」紹介イベントを開催しました。
(当日の様子:
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=pfbid02ZWHDXkMGZU7eoaBkB436nNDRJ8ocV8xwAT3hQj1so6eWyVvKCM9pXBUGf7sQ8ej9l&id=100078921276471)
〇伊澤大使の空手大使杯への出席
3月2日、伊澤大使は空手日本国大使杯に出席し、スポーツを通じた日セネガル友好関係の更なる発展を祈願しました。
(当日の様子:
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=pfbid0DqFsW9FqGBG6S7eUioEpxUepACZApKKqM6q5TCCRmBfnCuYGm1UXqKXTN4DmDF3Vl&id=100078921276471)
○草の根・人間の安全保障無償資金協力「ピキン市ピキン第17小学校増改築計画」署名式
3月4日、伊澤大使は、クンバ・ガウロ氏と共に、草の根・人間の安全保障無償資金協力「ピキン市ピキン第17小学校増改築計画」にかかる資金贈与契約に署名しました。
(当日の様子:https://www.sn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_01403.html)
○第36回俳句コンクール授賞式の開催
3月5日、伊澤駐セネガル日本大使公邸において、第36回俳句コンクールの授賞式が開催されました。
俳句コンクールには、セネガルを含めたアフリカ、欧州、米州、アジアなどの国から約400作品の応募があり、審査員3名によってセネガルからの応募作品の中から入賞5作品、海外応募作品の中から特別賞3作品が選ばれました。
(当日の様子:https://www.sn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_01404.html)
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○発行:在セネガル日本大使館
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