在セネガル日本大使館メールマガジン(2022年8月3日配信)
令和4年8月3日
皆さま
在セネガル日本大使館のメールマガジン2022年8月号を配信いたします。このメールマガジンは、在留届をご提出いただいた方、その他日・セネガル関係のためにご活動いただいている方々に配信しております。
【在セネガル日本大使館メールマガジン 2022/8/3 第3号】
◆ 目次 ◆
1 「伊澤修駐セネガル日本大使挨拶」
2 「大使館からのお知らせ」
3 「寄稿文」
4 「領事便り」
5 「政治・経済」
6 「広報・文化便り」
***********************
1 伊澤修駐セネガル日本大使挨拶
皆様お元気ですか。
最近雨期に入り、土砂降りの雨の後、街中いたるところで洪水になり、あちこちで中古車が立ち往生しているのを見かけます。ダカールは雨に弱いですね。
本使は2月に着任しましたが、赴任前に京都精華大学を訪問し当時のサコ学長(マリ出身)にお会いしました。その際サコ学長から「大使は西アフリカで日本のアニメや漫画の人気があることをご存じですか」と聞かれたので、本使は驚いて、本当ですか?と聞き返しました。風土も社会も日本と全く異なる西アフリカで日本のアニメや漫画が受け入れられるのだろうか?とその時は半信半疑でした。
その後、サコ学長が言われたことを実感する機会がありました。
5月の終わりに、Planete A という団体が日本のアニメとTVゲームのプロモーションのためのイベントをダカールで開催したのですが、大した前宣伝が無かったにもかかわらず当日600人以上の若者達が集まりました。本使も会場に行きましたが、日本のアニメクイズやアニメソングのカラオケに多くのセネガル人の若者が興じているところを見て驚きました。
これだけではありません。先々週、CESAGという大学でジャパン・フェスティバルが開催され、招待されて行ってきましたが、同じです。100名ほどの大学生達が日本のアニメや漫画、更には合気道や剣道、空手といった日本の武術のデモに盛り上がっていました。
8月の終わりには京都精華大学のチームが来訪して、セネガル人にマンガ教室を開くそうです。これもまた盛り上がることでしょう。
このように日本のポップカルチャーはダカールにおいて広く若者に受け入れられています。そしてこのことは今後の日セネガル関係を考える上で重要な意味を持つと考えています。
以前も申し上げましたが、セネガルに進出しようとする日本の企業にとって仏語は大きな障壁です。この言葉の障壁を乗り越えるために、特に最近活動が活発になっているスタートアップの日本企業にとって、日本語を理解できる、少なくとも日本での生活経験のあるセネガル人の人材を確保することが成功のカギになっているようです。日本政府はこれまで奨学金留学生やABEイニシアチブ等のスキームを利用として多くのセネガルの若者を受け入れてきましたが、彼らは日本企業が求める人材の基盤となっています。
日本のアニメや漫画はセネガルの若者達に日本という国に関心をもってもらうための良い入口です。日本に関心を持つ若者が増えれば増える程、様々な分野で青年交流が活発化し、中長期的には知日・親日のセネガル人の人材の層が厚くなっていくことでしょう。セネガルの青年達に少しでも日本に関心を持ってもらうことは大使館の重要なミッションンと考えていますので、引き続きこうした文化イベントにも積極的に参画して行こうと思います。
さて、今月27日、28日にチュニジアにおいてTICAD8が開催されます。現在その準備が本格化しています。来月号はこのTICAD8の成果について本使の考えを皆様に報告させて頂こうと考えています。
2 大使館からのお知らせ
○2022年8月、9月の休館日のお知らせ
8月 9 日(火)イスラム新年
8月15日(月)聖母昇天祭
9月15日(木)マガル
9月23日(金)秋分の日
3 寄稿 ~抹茶カフェ 齋藤オーナー~
新鮮な食材と日本のサービスを提供したら、抹茶をセネガルに広められるかな?
2019年の秋、そんな思いでMamelles に「Matcha Cafe Dakar」をオープンしました。オーナーの齋藤ひとみです。
当時、テルビホテルで働いていた私は、Matcha Cafeのオープンについて同僚や上司から「セネガルでマッチャ?上手くいかなかったら戻っておいでっ。」と、首を傾げられたものでした。
オープンするまでは、どうしたらセネガルで抹茶を飲んでもらえるだろうかと、セネガル人の好きな味を研究して、メニュー開発に試行錯誤を重ねました。
抹茶バニララテは甘めな味に、抹茶デトックスは地元の人が好きな生姜とレモンを使いました。
レシピには自信あり!
いよいよオープンの日。
しかし、オープンすると抹茶が受け入れられるか以前に別の問題が起こります。
現地で雇用したサービススタッフが毎日笑顔で遅刻出勤、、キッチンスタッフが椅子にジッと座って動かないなど、想像を遥かに超えた全く予想外の問題に頭を抱えてしまいました。
日本の味をセネガルで受け入れてもらう前に、お店を毎日営業することにつまずいてしまったのです。
簡単な気持ちで掲げた日本のサービスというコンセプトは、気付けば大きな目標となり、少しでも目標に近づこうともがいていたら、あっという間に3年も経っていました。
そんなMatcha Cafe Dakarは今日もオープン当時のスタッフと共に、新鮮な食材と日本のサービスをコンセプトに頑張っています。
これからもセネガルで抹茶が広まる様にスタッフと共に精進していきたいと思います。
どうぞお越しの際は、お声がけ下さい。忌憚なきご意見お待ちしています。
オンラインメニューはこちらから見られます。
https://www.foodbooking.com/api/fb/_e49ky
4 領事便り
<出国前72時間以内に行うPCR検査について>
〇現在、日本に帰国・入国する全ての方は、出国前72時間前に新型コロナPCR検査を受け、陰性証明を取得することが求められているところ、在セネガル大使館HP掲載のセネガル国内で新型コロナPCR検査を受けられる機関等について情報を更新いたしました。
https://www.sn.emb-japan.go.jp/files/100193448.pdf
〇今回は、これら機関のうち、パスツール研究所でPCR検査を受けた場合の一般的な流れを説明いたします。
<パスツール研究所 Institut Pasteur de Dakar(Tel: +221 33 839 9200)>
・検査実施日時:毎週月曜日から日曜日、各日午前7時30分から午後3時45分まで(検査日時は変更になる場合があり ます。直接研究所へお問い合わせください)
・検査時に旅券、航空券の提示を求められます。同研究所では出国48時間前の検査しか受け付けていないと説明され ることがありますが、日本入国に必要な検査要件は72時間前となっておりますので、その旨を担当者・医師に説明してください。
・検査後、研究所に伝達した電話番号にSMSにて検査結果が送付されます。(検査結果が即日交付されず、翌日昼頃になる場合もあります)
・陰性の検査結果を受け取ったら、日本政府指定の検査証明フォーマット(仏語/英語)を持参のうえパスツール研究所へ赴き、同書式に検査結果及び検査機関等を記載してもらいます。誤記載防止のため、あらかじめ氏名、生年月日を 記載してください。
https://www.mhlw.go.jp/content/000909641.pdf
・空港でのチェックインの際には、検査機関が発行したオリジナルの陰性証明及び記載済みの日本政府指定検査証明フォーマットの双方をお持ちください。
・ファストトラックの登録をお忘れなく。一部の検疫手続きの事前登録ができ、入国手続きが速くなります。
https://www.hco.mhlw.go.jp/fasttrack/
〇なお、日本帰国・入に際しPCR検査で陽性反応が出たのち、一定の療養期間を経てもなおPCR検査で陽性反応が出るようなケースについては、個別に領事窓口までご相談ください。
5 政治・経済
○セネガル国民議会選挙(2022年7月31日)
7月31日にセネガルの国民議会選挙(小選挙区・比例代表並立制)が行われました。最大野党連合であるYAWの比例代表候補者名簿が選挙法規定違反を理由に選挙当局に受理されず、多くの野党幹部が不出馬という特殊な状況の中で行われた選挙ですが、当日は大きな衝突や混乱もなく平和裡に選挙が実施され、地域機関等が派遣した選挙監視団も特段の問題がなかった旨を表明しました。
現在、国内の小選挙区については与党連合BBYと野党勢(選挙協力で合意している野党連合YAW及び野党連合WALLU SENEGALの合計値)の獲得見込み議席数が拮抗している状態であり、与党連合側、野党連合側の双方が「勝利宣言」を行うなど、政治的な緊張が高まっています。比例代表議席を含めた全体の暫定結果は遅くとも8月5日(金)までに発表されるとみられています。なお、暫定結果の発表後、異議申立て等への対応を経た最終結果の発表後には、保留となっていた新首相の任命を含めた新内閣の組閣が行われる見通しです。
選挙結果の公表後、野党関係者等によるデモが行われる可能性があります。在留邦人の皆さまにおかれては、デモや集会を見かけた場合には、不用意に近づかないように注意してください。また不測の事態に巻き込まれることがないよう、慎重な行動を心がけるとともに、引き続き領事メール、報道等に留意し、安全を確保するよう努めてください。仮に邦人の方が被害に遭われたという情報に接した場合には、当館までご一報いただきますようお願いいたします。
○TICAD8
8月27日及び28日、チュニジアにおいて、第8回アフリカアフリカ開発会議(TICAD8)が開催予定です。
TICADは、Tokyo International Conference on African Development(アフリカ開発会議)の略であり、アフリカの開発をテーマとする国際会議です。1993年以降、日本政府が主導し、国連、国連開発計画(UNDP)、世界銀行及びアフリカ連合委員会(AUC)と共同で開催しています。
アフリカでのTICAD開催は、2016年にケニアで開催されて以来、2回目となります。日本としては、2019年8月に横浜で開催されたTICAD7の成果を踏まえ、TICAD8に向け、アフリカ自身が主導する発展を引き続き力強く後押ししていく考えです。
折しも本年はサル・セネガル大統領がアフリカ連合(AU)の議長を務めています。このため、日本は、TICAD8の成功に向けてセネガルと緊密に連携して準備を進めています。
TICAD8の準備のために3月26日・27日に行われた閣僚会合(テレビ会議形式)では、経済、社会、平和と安定というTICADの3つの柱に沿い、林外務大臣、タル・セネガル外務・在外自国民大臣を含むアフリカ50か国の代表等が、「経済的不平等を是正した持続可能かつ包摂的な成長の達成」、「人間の安全保障を基盤とした持続可能かつ強靭な社会の実現」及び「アフリカ自身の取組への支援を通じた持続可能な平和と安定の構築」の3つのテーマの下で議論を深めました。
TICAD8のサイドイベント(オンライン開催)については、外務省にて7月29日まで応募が受け付けられていました。関連情報はTICAD8に関する外務省HPに順次掲載される見込みです。
TICAD8の概要は次号にて紹介予定です。
TICAD8及び閣僚会合の詳細については以下の外務省HPをご参照ください。
TICAD8:https://www.mofa.go.jp/mofaj/afr/af2/page24_001517.html
TICAD閣僚会合:https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press1_000805.html
○伊澤大使のギニアビサウ大統領への信任状捧呈(2022年7月27日)
7月25日~7月28日、伊澤大使はギニアビサウを出張し、27日、エンバロ大統領に信任状を捧呈しました。ギニアビサウ出張中は、エンバロ大統領、バルボザ外務・国際協力・共同体国務大臣を表敬したほか、日本が草の根無償資金協力の枠組みで供与したボート(首都と島嶼部を結び、島民の暮らしを改善)を視察しました。
ギニアビサウは、1973年の独立以来、度重なる政変や内戦で非常に不安定な情勢が続いてきました。現在のエンバロ大統領の下でも、本年2月1日に「クーデター未遂」が発生し、同年5月には議会が解散され立法府の不在が長期間続く見込みであり、予断を許さない状態が続いています。その一方で、エンバロ大統領は、同国の反汚職対策を主導し、本年7月からは西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)議長も務めるなど、自国のガバナンス改善や地域の平和や安定の強化にも取り組んでいます。
まもなく開催されるTICAD8の柱の一つは「平和と安定」です。当館としては、UNDPやWFPといったパートナーと連携しつつ、引き続きECOWAS議長国ギニアビサウと共に同国のガバナンス改善、ひいては地域の平和と安定の実現に取り組んでいく所存です。
(信任状捧呈式の様子)
https://www.sn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00910.html
○ガンビア「食糧援助」に関する交換公文署名(2022年7月7日)
7月7日、バンジュール市の外務・国際協力・在外ガンビア人省において食糧援助(2.5億円)に関する交換公文の署名と交換が行われました。
日本はガンビアにおける食料安全保障の改善に取り組んできており、今回の食糧援助もその一環として行われるものです。この協力を通じて食糧及び栄養上のニーズのある人々に日本の政府米を供与することにより、ガンビアにおける食料安全保障の改善及につながることが期待されます。
https://www.sn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00902.html
○ガンビア「第四次地方飲料水供給計画」の起工式(2022年7月8日)
7月8日、「第四次地方飲料水供給計画」(15億円)の起工式がガンビア西部州ファラバストゥで行われ、伊澤大使とムサ・ドラメ漁業・水資源大臣が出席しました。
今回の協力は、ガンビアの地方村落(20カ所)においてソーラー式給水施設を整備することにより、これまでの非衛生的な水による疾患の軽減と水汲みにおる時間的拘束の改善につながることが期待されます。
https://www.sn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00904.html
○当館が所掌する4か国(セネガル、カーボベルデ、ガンビア、ギニアビサウ)の政治経済関連の一般情報は、翌月上旬に当館のHP新着情報欄に「在セネガル大使館月例報告」として掲載しておりますので、ご関心のある方はそちらをご参照ください。
(参考)2022年6月の月例報告:https://www.sn.emb-japan.go.jp/files/100376728.pdf
6 広報・文化便り
○CESAG主催にほんまつりへの参加
7月21日、当地ビジネススクールのCESAGにて、にほんまつりが開催され、伊澤大使の挨拶、当館館員による日本及び日セネガル関係のプレゼン、たこ焼き(大使による調理実演)及び日本茶の提供等を行いました。CESAGの日本語クラブの学生らによる盆踊りやカラオケの披露の他、外部からも空手、合気道及び剣道の実演があり、実に5年ぶりとなる日本文化発信の貴重な機会となる本イベントは盛況のまま幕を閉じました。 当日の模様は以下の当館SNSをご参照ください。
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=pfbid0b2JgPpGhKyotrCMWbf32FqQ9qu7Ao57qrs4SyfAmUAnW61v8EywTZEnJRiAoCgMZl&id=100078921276471
○現代・木彫・根付展の開催(7月4日-22日)
7月4日から22日まで、令和4年度国際交流基金巡回展事業として、当地Galarie National d’Artにて「現代・木彫り・根付」展が開催されました。日本の芸術工芸の技術の高さに感心している来場者の様子が印象的でした。たくさんのご来場につき御礼申し上げます。
○8月マンガワークショップ(2022年8月27・28日予定)
8月27日より28日にかけて、ダカール市内で、マンガ制作体験ワークショップ「マンガアシスタント体験」が開催される予定です(対象10歳以上、参加無料、言語は英語及び仏語となります)。同ワークショップは、京都精華大学、並びに日本ポップカルチャー紹介イベント主催団体であるPlanet Aの共催により、同大学マンガ学部特任講師のユー・スギョン氏を講師に招き、マンガ家アシスタント(マンガ原稿を完成させるのに作画のお手伝いをする人たち)のように、Gペンなどマンガを描く際に実際に使用する画材道具を使った作画作業を行いながらマンガ技法を学んでいただけます。予約受付開始のご案内は、近日中に当館のSNSに掲載予定となります。この機会に、ご関心のある日本人の方々にもご参加いただき、セネガルでの日本文化の紹介並びに文化交流事業として共に盛り上げて参りたい所存です。
○日本の対セネガル開発協力紹介動画シリーズのご案内
本年8月末にはTICAD8の開催が予定されており、AU議長国を務めるセネガルとの間で協力関係の更なる強化が期待されています。
この良好な日・セネガル関係を育んできた日本の協力の歴史と成果を皆さまに広く知っていただくために、当館は、テーマ別に日本の対セネガル開発協力を紹介するショート動画(計20本)を作成しました。
それぞれ1分半前後で、各分野における日本の協力の概要を紹介しています。是非お目通しいただき、また、お知り合いの方々にも広くご案内いただき、多くの方にご視聴いただけると幸いです。
テーマ及び各動画は、以下の当館HP、又は当館SNSからご視聴ください。
https://www.sn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00676.html
○当館では、日本関連行事に関する情報を随時募集しております。皆様ご自身が実施される日本関連行事のほか、知り合いの方のご活動等についての情報を( mailmagazine-sn@dk.mofa.go.jp )までお知らせください。毎月末までに原稿をいただければ翌月のメールマガジンに掲載することができます。当館HPやSNSへの掲載は随時行います。
○当館のSNSアカウントは以下のとおりです。日・セネガル関係強化のため、是非ご関心のある投稿のRTやシェア等、皆さまのご協力をお願いいたします。
TW:https://twitter.com/JapanEmbSenegal
FB:https://www.facebook.com/profile.php?id=100078921276471
----------------------------------------------------------------------
[在セネガル日本大使館メールマガジン]
○本メールマガジンに関するご意見・ご要望は以下のメールアドレスあてに送信してください。新規配信登録のご希望もこちらまでお寄せください。
( mailmagazine-sn@dk.mofa.go.jp )
○参考ホームページ
首相官邸ホームページ ( www.kantei.go.jp )
外務省ホームページ ( www.mofa.go.jp/mofaj/ )
当館ホームページ
(https://www.sn.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html )
当館Twitter ( https://twitter.com/JapanEmbSenegal )
当館Facebook
( https://www.facebook.com/profile.php?id=100078921276471 )
○発行:在セネガル日本大使館
Ambassade du Japon au Senegal
Boulevard Martin Luther King, Dakar, Senegal (B.P. 3140)
TEL :(+221)33.849.55.00
FAX :(+221) 33.849.55.55
在セネガル日本大使館のメールマガジン2022年8月号を配信いたします。このメールマガジンは、在留届をご提出いただいた方、その他日・セネガル関係のためにご活動いただいている方々に配信しております。
【在セネガル日本大使館メールマガジン 2022/8/3 第3号】
◆ 目次 ◆
1 「伊澤修駐セネガル日本大使挨拶」
2 「大使館からのお知らせ」
3 「寄稿文」
4 「領事便り」
5 「政治・経済」
6 「広報・文化便り」
***********************
1 伊澤修駐セネガル日本大使挨拶
皆様お元気ですか。
最近雨期に入り、土砂降りの雨の後、街中いたるところで洪水になり、あちこちで中古車が立ち往生しているのを見かけます。ダカールは雨に弱いですね。
本使は2月に着任しましたが、赴任前に京都精華大学を訪問し当時のサコ学長(マリ出身)にお会いしました。その際サコ学長から「大使は西アフリカで日本のアニメや漫画の人気があることをご存じですか」と聞かれたので、本使は驚いて、本当ですか?と聞き返しました。風土も社会も日本と全く異なる西アフリカで日本のアニメや漫画が受け入れられるのだろうか?とその時は半信半疑でした。
その後、サコ学長が言われたことを実感する機会がありました。
5月の終わりに、Planete A という団体が日本のアニメとTVゲームのプロモーションのためのイベントをダカールで開催したのですが、大した前宣伝が無かったにもかかわらず当日600人以上の若者達が集まりました。本使も会場に行きましたが、日本のアニメクイズやアニメソングのカラオケに多くのセネガル人の若者が興じているところを見て驚きました。
これだけではありません。先々週、CESAGという大学でジャパン・フェスティバルが開催され、招待されて行ってきましたが、同じです。100名ほどの大学生達が日本のアニメや漫画、更には合気道や剣道、空手といった日本の武術のデモに盛り上がっていました。
8月の終わりには京都精華大学のチームが来訪して、セネガル人にマンガ教室を開くそうです。これもまた盛り上がることでしょう。
このように日本のポップカルチャーはダカールにおいて広く若者に受け入れられています。そしてこのことは今後の日セネガル関係を考える上で重要な意味を持つと考えています。
以前も申し上げましたが、セネガルに進出しようとする日本の企業にとって仏語は大きな障壁です。この言葉の障壁を乗り越えるために、特に最近活動が活発になっているスタートアップの日本企業にとって、日本語を理解できる、少なくとも日本での生活経験のあるセネガル人の人材を確保することが成功のカギになっているようです。日本政府はこれまで奨学金留学生やABEイニシアチブ等のスキームを利用として多くのセネガルの若者を受け入れてきましたが、彼らは日本企業が求める人材の基盤となっています。
日本のアニメや漫画はセネガルの若者達に日本という国に関心をもってもらうための良い入口です。日本に関心を持つ若者が増えれば増える程、様々な分野で青年交流が活発化し、中長期的には知日・親日のセネガル人の人材の層が厚くなっていくことでしょう。セネガルの青年達に少しでも日本に関心を持ってもらうことは大使館の重要なミッションンと考えていますので、引き続きこうした文化イベントにも積極的に参画して行こうと思います。
さて、今月27日、28日にチュニジアにおいてTICAD8が開催されます。現在その準備が本格化しています。来月号はこのTICAD8の成果について本使の考えを皆様に報告させて頂こうと考えています。
2 大使館からのお知らせ
○2022年8月、9月の休館日のお知らせ
8月 9 日(火)イスラム新年
8月15日(月)聖母昇天祭
9月15日(木)マガル
9月23日(金)秋分の日
3 寄稿 ~抹茶カフェ 齋藤オーナー~
新鮮な食材と日本のサービスを提供したら、抹茶をセネガルに広められるかな?
2019年の秋、そんな思いでMamelles に「Matcha Cafe Dakar」をオープンしました。オーナーの齋藤ひとみです。
当時、テルビホテルで働いていた私は、Matcha Cafeのオープンについて同僚や上司から「セネガルでマッチャ?上手くいかなかったら戻っておいでっ。」と、首を傾げられたものでした。
オープンするまでは、どうしたらセネガルで抹茶を飲んでもらえるだろうかと、セネガル人の好きな味を研究して、メニュー開発に試行錯誤を重ねました。
抹茶バニララテは甘めな味に、抹茶デトックスは地元の人が好きな生姜とレモンを使いました。
レシピには自信あり!
いよいよオープンの日。
しかし、オープンすると抹茶が受け入れられるか以前に別の問題が起こります。
現地で雇用したサービススタッフが毎日笑顔で遅刻出勤、、キッチンスタッフが椅子にジッと座って動かないなど、想像を遥かに超えた全く予想外の問題に頭を抱えてしまいました。
日本の味をセネガルで受け入れてもらう前に、お店を毎日営業することにつまずいてしまったのです。
簡単な気持ちで掲げた日本のサービスというコンセプトは、気付けば大きな目標となり、少しでも目標に近づこうともがいていたら、あっという間に3年も経っていました。
そんなMatcha Cafe Dakarは今日もオープン当時のスタッフと共に、新鮮な食材と日本のサービスをコンセプトに頑張っています。
これからもセネガルで抹茶が広まる様にスタッフと共に精進していきたいと思います。
どうぞお越しの際は、お声がけ下さい。忌憚なきご意見お待ちしています。
オンラインメニューはこちらから見られます。
https://www.foodbooking.com/api/fb/_e49ky
4 領事便り
<出国前72時間以内に行うPCR検査について>
〇現在、日本に帰国・入国する全ての方は、出国前72時間前に新型コロナPCR検査を受け、陰性証明を取得することが求められているところ、在セネガル大使館HP掲載のセネガル国内で新型コロナPCR検査を受けられる機関等について情報を更新いたしました。
https://www.sn.emb-japan.go.jp/files/100193448.pdf
〇今回は、これら機関のうち、パスツール研究所でPCR検査を受けた場合の一般的な流れを説明いたします。
<パスツール研究所 Institut Pasteur de Dakar(Tel: +221 33 839 9200)>
・検査実施日時:毎週月曜日から日曜日、各日午前7時30分から午後3時45分まで(検査日時は変更になる場合があり ます。直接研究所へお問い合わせください)
・検査時に旅券、航空券の提示を求められます。同研究所では出国48時間前の検査しか受け付けていないと説明され ることがありますが、日本入国に必要な検査要件は72時間前となっておりますので、その旨を担当者・医師に説明してください。
・検査後、研究所に伝達した電話番号にSMSにて検査結果が送付されます。(検査結果が即日交付されず、翌日昼頃になる場合もあります)
・陰性の検査結果を受け取ったら、日本政府指定の検査証明フォーマット(仏語/英語)を持参のうえパスツール研究所へ赴き、同書式に検査結果及び検査機関等を記載してもらいます。誤記載防止のため、あらかじめ氏名、生年月日を 記載してください。
https://www.mhlw.go.jp/content/000909641.pdf
・空港でのチェックインの際には、検査機関が発行したオリジナルの陰性証明及び記載済みの日本政府指定検査証明フォーマットの双方をお持ちください。
・ファストトラックの登録をお忘れなく。一部の検疫手続きの事前登録ができ、入国手続きが速くなります。
https://www.hco.mhlw.go.jp/fasttrack/
〇なお、日本帰国・入に際しPCR検査で陽性反応が出たのち、一定の療養期間を経てもなおPCR検査で陽性反応が出るようなケースについては、個別に領事窓口までご相談ください。
5 政治・経済
○セネガル国民議会選挙(2022年7月31日)
7月31日にセネガルの国民議会選挙(小選挙区・比例代表並立制)が行われました。最大野党連合であるYAWの比例代表候補者名簿が選挙法規定違反を理由に選挙当局に受理されず、多くの野党幹部が不出馬という特殊な状況の中で行われた選挙ですが、当日は大きな衝突や混乱もなく平和裡に選挙が実施され、地域機関等が派遣した選挙監視団も特段の問題がなかった旨を表明しました。
現在、国内の小選挙区については与党連合BBYと野党勢(選挙協力で合意している野党連合YAW及び野党連合WALLU SENEGALの合計値)の獲得見込み議席数が拮抗している状態であり、与党連合側、野党連合側の双方が「勝利宣言」を行うなど、政治的な緊張が高まっています。比例代表議席を含めた全体の暫定結果は遅くとも8月5日(金)までに発表されるとみられています。なお、暫定結果の発表後、異議申立て等への対応を経た最終結果の発表後には、保留となっていた新首相の任命を含めた新内閣の組閣が行われる見通しです。
選挙結果の公表後、野党関係者等によるデモが行われる可能性があります。在留邦人の皆さまにおかれては、デモや集会を見かけた場合には、不用意に近づかないように注意してください。また不測の事態に巻き込まれることがないよう、慎重な行動を心がけるとともに、引き続き領事メール、報道等に留意し、安全を確保するよう努めてください。仮に邦人の方が被害に遭われたという情報に接した場合には、当館までご一報いただきますようお願いいたします。
○TICAD8
8月27日及び28日、チュニジアにおいて、第8回アフリカアフリカ開発会議(TICAD8)が開催予定です。
TICADは、Tokyo International Conference on African Development(アフリカ開発会議)の略であり、アフリカの開発をテーマとする国際会議です。1993年以降、日本政府が主導し、国連、国連開発計画(UNDP)、世界銀行及びアフリカ連合委員会(AUC)と共同で開催しています。
アフリカでのTICAD開催は、2016年にケニアで開催されて以来、2回目となります。日本としては、2019年8月に横浜で開催されたTICAD7の成果を踏まえ、TICAD8に向け、アフリカ自身が主導する発展を引き続き力強く後押ししていく考えです。
折しも本年はサル・セネガル大統領がアフリカ連合(AU)の議長を務めています。このため、日本は、TICAD8の成功に向けてセネガルと緊密に連携して準備を進めています。
TICAD8の準備のために3月26日・27日に行われた閣僚会合(テレビ会議形式)では、経済、社会、平和と安定というTICADの3つの柱に沿い、林外務大臣、タル・セネガル外務・在外自国民大臣を含むアフリカ50か国の代表等が、「経済的不平等を是正した持続可能かつ包摂的な成長の達成」、「人間の安全保障を基盤とした持続可能かつ強靭な社会の実現」及び「アフリカ自身の取組への支援を通じた持続可能な平和と安定の構築」の3つのテーマの下で議論を深めました。
TICAD8のサイドイベント(オンライン開催)については、外務省にて7月29日まで応募が受け付けられていました。関連情報はTICAD8に関する外務省HPに順次掲載される見込みです。
TICAD8の概要は次号にて紹介予定です。
TICAD8及び閣僚会合の詳細については以下の外務省HPをご参照ください。
TICAD8:https://www.mofa.go.jp/mofaj/afr/af2/page24_001517.html
TICAD閣僚会合:https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press1_000805.html
○伊澤大使のギニアビサウ大統領への信任状捧呈(2022年7月27日)
7月25日~7月28日、伊澤大使はギニアビサウを出張し、27日、エンバロ大統領に信任状を捧呈しました。ギニアビサウ出張中は、エンバロ大統領、バルボザ外務・国際協力・共同体国務大臣を表敬したほか、日本が草の根無償資金協力の枠組みで供与したボート(首都と島嶼部を結び、島民の暮らしを改善)を視察しました。
ギニアビサウは、1973年の独立以来、度重なる政変や内戦で非常に不安定な情勢が続いてきました。現在のエンバロ大統領の下でも、本年2月1日に「クーデター未遂」が発生し、同年5月には議会が解散され立法府の不在が長期間続く見込みであり、予断を許さない状態が続いています。その一方で、エンバロ大統領は、同国の反汚職対策を主導し、本年7月からは西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)議長も務めるなど、自国のガバナンス改善や地域の平和や安定の強化にも取り組んでいます。
まもなく開催されるTICAD8の柱の一つは「平和と安定」です。当館としては、UNDPやWFPといったパートナーと連携しつつ、引き続きECOWAS議長国ギニアビサウと共に同国のガバナンス改善、ひいては地域の平和と安定の実現に取り組んでいく所存です。
(信任状捧呈式の様子)
https://www.sn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00910.html
○ガンビア「食糧援助」に関する交換公文署名(2022年7月7日)
7月7日、バンジュール市の外務・国際協力・在外ガンビア人省において食糧援助(2.5億円)に関する交換公文の署名と交換が行われました。
日本はガンビアにおける食料安全保障の改善に取り組んできており、今回の食糧援助もその一環として行われるものです。この協力を通じて食糧及び栄養上のニーズのある人々に日本の政府米を供与することにより、ガンビアにおける食料安全保障の改善及につながることが期待されます。
https://www.sn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00902.html
○ガンビア「第四次地方飲料水供給計画」の起工式(2022年7月8日)
7月8日、「第四次地方飲料水供給計画」(15億円)の起工式がガンビア西部州ファラバストゥで行われ、伊澤大使とムサ・ドラメ漁業・水資源大臣が出席しました。
今回の協力は、ガンビアの地方村落(20カ所)においてソーラー式給水施設を整備することにより、これまでの非衛生的な水による疾患の軽減と水汲みにおる時間的拘束の改善につながることが期待されます。
https://www.sn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00904.html
○当館が所掌する4か国(セネガル、カーボベルデ、ガンビア、ギニアビサウ)の政治経済関連の一般情報は、翌月上旬に当館のHP新着情報欄に「在セネガル大使館月例報告」として掲載しておりますので、ご関心のある方はそちらをご参照ください。
(参考)2022年6月の月例報告:https://www.sn.emb-japan.go.jp/files/100376728.pdf
6 広報・文化便り
○CESAG主催にほんまつりへの参加
7月21日、当地ビジネススクールのCESAGにて、にほんまつりが開催され、伊澤大使の挨拶、当館館員による日本及び日セネガル関係のプレゼン、たこ焼き(大使による調理実演)及び日本茶の提供等を行いました。CESAGの日本語クラブの学生らによる盆踊りやカラオケの披露の他、外部からも空手、合気道及び剣道の実演があり、実に5年ぶりとなる日本文化発信の貴重な機会となる本イベントは盛況のまま幕を閉じました。 当日の模様は以下の当館SNSをご参照ください。
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=pfbid0b2JgPpGhKyotrCMWbf32FqQ9qu7Ao57qrs4SyfAmUAnW61v8EywTZEnJRiAoCgMZl&id=100078921276471
○現代・木彫・根付展の開催(7月4日-22日)
7月4日から22日まで、令和4年度国際交流基金巡回展事業として、当地Galarie National d’Artにて「現代・木彫り・根付」展が開催されました。日本の芸術工芸の技術の高さに感心している来場者の様子が印象的でした。たくさんのご来場につき御礼申し上げます。
○8月マンガワークショップ(2022年8月27・28日予定)
8月27日より28日にかけて、ダカール市内で、マンガ制作体験ワークショップ「マンガアシスタント体験」が開催される予定です(対象10歳以上、参加無料、言語は英語及び仏語となります)。同ワークショップは、京都精華大学、並びに日本ポップカルチャー紹介イベント主催団体であるPlanet Aの共催により、同大学マンガ学部特任講師のユー・スギョン氏を講師に招き、マンガ家アシスタント(マンガ原稿を完成させるのに作画のお手伝いをする人たち)のように、Gペンなどマンガを描く際に実際に使用する画材道具を使った作画作業を行いながらマンガ技法を学んでいただけます。予約受付開始のご案内は、近日中に当館のSNSに掲載予定となります。この機会に、ご関心のある日本人の方々にもご参加いただき、セネガルでの日本文化の紹介並びに文化交流事業として共に盛り上げて参りたい所存です。
○日本の対セネガル開発協力紹介動画シリーズのご案内
本年8月末にはTICAD8の開催が予定されており、AU議長国を務めるセネガルとの間で協力関係の更なる強化が期待されています。
この良好な日・セネガル関係を育んできた日本の協力の歴史と成果を皆さまに広く知っていただくために、当館は、テーマ別に日本の対セネガル開発協力を紹介するショート動画(計20本)を作成しました。
それぞれ1分半前後で、各分野における日本の協力の概要を紹介しています。是非お目通しいただき、また、お知り合いの方々にも広くご案内いただき、多くの方にご視聴いただけると幸いです。
テーマ及び各動画は、以下の当館HP、又は当館SNSからご視聴ください。
https://www.sn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00676.html
○当館では、日本関連行事に関する情報を随時募集しております。皆様ご自身が実施される日本関連行事のほか、知り合いの方のご活動等についての情報を( mailmagazine-sn@dk.mofa.go.jp )までお知らせください。毎月末までに原稿をいただければ翌月のメールマガジンに掲載することができます。当館HPやSNSへの掲載は随時行います。
○当館のSNSアカウントは以下のとおりです。日・セネガル関係強化のため、是非ご関心のある投稿のRTやシェア等、皆さまのご協力をお願いいたします。
TW:https://twitter.com/JapanEmbSenegal
FB:https://www.facebook.com/profile.php?id=100078921276471
----------------------------------------------------------------------
[在セネガル日本大使館メールマガジン]
○本メールマガジンに関するご意見・ご要望は以下のメールアドレスあてに送信してください。新規配信登録のご希望もこちらまでお寄せください。
( mailmagazine-sn@dk.mofa.go.jp )
○参考ホームページ
首相官邸ホームページ ( www.kantei.go.jp )
外務省ホームページ ( www.mofa.go.jp/mofaj/ )
当館ホームページ
(https://www.sn.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html )
当館Twitter ( https://twitter.com/JapanEmbSenegal )
当館Facebook
( https://www.facebook.com/profile.php?id=100078921276471 )
○発行:在セネガル日本大使館
Ambassade du Japon au Senegal
Boulevard Martin Luther King, Dakar, Senegal (B.P. 3140)
TEL :(+221)33.849.55.00
FAX :(+221) 33.849.55.55