平成22年度草の根「サンヴィセンテ給水施設建設計画」(供与額8,719,920円)、「ゴベイア地区女性職業訓練センター建設計画」(供与額8,978,280円)G/C署名式

2012年3月14日、カーボヴェルデ共和国外務省において、平成23年度草の根・人間の安全保障無償資金協力「サンヴィセンテ給水施設建設計画」(供与額8,719,920円)及び「ゴベイア地区女性職業訓練センター建設計画」(供与額8,978,280円)の贈与契約署名式が行われ、当館の濱田書記官が出席しました。

また、被供与団体を代表し、サンヴィセンテ市のネヴェス市長、カーボヴェルデ協力会のマスカレーニャス代表が署名を行いました。

「サンヴィセンテ給水施設建設計画」によって我が国は、同国第2の都市であるサンヴィセンテ市内の6地区に給水施設を供与します。降水量の少ない同国では水不足は慢性的な問題となっており、同市においては全人口の50%以上の人々が、海水淡水化により得られる水を市営給水施設を経由して確保しています。このうちの大部分は貧困層です。また、市内には最寄りの給水施設から徒歩30分以上かかる地区もあり、市民の需要に応えきれていないのが現実です。本計画により、現在最も給水のために困難をきたしている6地区に給水施設が建設され、住民約4600名に裨益します。

「ゴベイア地区女性職業訓練センター建設計画」は、世界遺産にもなっているシダーチェ・ヴェリャ付近のサンティアゴ島・ゴベイア地区に貧困層の女性のための職業訓練センターを建設するプロジェクトです。彼女たちは、水汲み及び薪拾い等の仕事の他、苦しい家計の収入向上を目的とした土砂採掘を日課としており、重労働から開放されていません。被供与団体であるカーボヴェルデ協力会では、同地区の女性の生活と社会的地位の向上を目的として2003年から活動をしています。現時点では30名という極めて限られた人数の女性に対して活動を行っていますが、本案件で供与される職業訓練センター完成後は、160名の女性と彼女たちの約1900名の家族を対象とすることが可能となります。女性達は同センターにて、経済的に自立するための職業訓練や、女性の権利についての講義を受けることになります。

署名後のスピーチでは、各署名者から日本及び日本国民への謝辞の意が述べられました。その他にも多くの関係者が多数出席し、カーボヴェルデでの日本に対する注目の高さを窺い知ることができました。