平成23年度草の根「サンヴィセンテ給水施設建設計画」引渡式

2012年10月13日、カーボヴェルデ国第2の都市であるサンヴィセンテに於いて、当館二石公使参事官とネヴェス・サンヴィセンテ市長が出席する中、平成23年度草の根・人間の安全保障無償資金協力「サンヴィセンテ給水施設建設計画」(供与額8,719,920円)の引渡式が行われました。



平均年間降雨が261mmと非常に少ないカーボヴェルデでは、慢性的な水不足が深刻な問題となっており、生活用水には淡水化した海水が利用されています。これは、7万6000人もの人口を抱えるサンヴィセンテ市でも同様です。同市の水道普及率は50%であるため、自宅に水道が引かれていない市民は、淡水化プラントから運ばれる水を市が運営する給水施設まで汲みに行く重労働を強いられてきました。

  給水施設は市内の約70箇所に点在していますが、市民の需要に応えるには至っておらず、中には徒歩30分かけて水を運ぶ市民もいました。市民の水ジェのアクセス及び衛生状況を改善すべく、我が国は、本計画を通し、水の供給が市内で最も困難であった6地区(リベイリーニャ地区、リベイラ・ジ・ジュリアーオ・トレシュ地区、ヴィラ・ノーヴァ地区、トラズ・ジ・セミテイロ地区、エスピーア地区、シャウ・ジ・アレクリム・フォンチ・メストレ地区)に給水施設を建設しました。これら6施設は、周辺に暮らす4,600名の住民に利用されます。

引渡式には、約100名の市民が参加しました。ネヴェス市長は、普段から水を運ぶ役割を担っている女性や子どもを称えると同時に我が国からの国際協力への謝辞を述べ、今後も環境に配慮しながら水事業を発展させていく決意を表明しました。