平成24年度対カーボヴェルデ草の根無償1件(「ポンタドソル零細漁民支援計画」)贈与契約署名式

2013年3月18日、カーボヴェルデ共和国対外関係省において、平成24年度草の根・人間の安全保障無償資金協力「ポンタドソル零細漁民支援計画」贈与契約署名式が被供与団体であるポンタドソル漁民・水産物販売人組合代表のジョゼ・ソウサ・ナシミエント氏出席の下行われました。
案件実施地であるポンタドソルは人口47,000人を抱えるサンタンタオ島北端に位置しており、同島の市場に出回る水産物の大部分を供給している島内随一の漁村です。水産物は同島住民にとって重要なタンパク質の供給源ですが、島内は険しい山地からなり道が石畳であるため、搬送に長時間かかり、人口の約8割が生活する内陸部の消費地の同島住民は著しく鮮度が低下した水産物の摂取を余儀なくされています。また、輸送中に腐敗し廃棄される漁獲物も多いため、漁業従事者が労働に見合った対価を得られず、同時に資源の持続的利用の観点からも少なからぬ無駄が生じていました。
このような背景を踏まえ、日本政府は被供与団体であるポンタドソル漁民・水産物販売人組合に対し、55,049ユーロ(署名当時の為替で約620万円)を供与し、冷凍車1台、冷蔵庫1台、はかり1台を購入します。これにより、漁獲物が良好な状態で島内に流通することになり、島民への安全な食料供給が確保され、島民の健康改善に資することになります。さらには、漁獲物を廃棄することなく販売出来るため、零細漁民の貧困削減にも貢献します。
署名式後のスピーチでは、被供与団体から本支援への謝意が述べられ、同国との友好が深まる式典となりました。